米ボーイング、品質巡りまた内部告発 公聴会でCEOに批判噴出

David Shepardson Allison Lampert

[ワシントン 18日 ロイター] - 米上院は18日、航空機大手ボーイングの品質管理を巡り公聴会を開いた。デーブ・カルフーン最高経営責任者(CEO)は2度の「737MAX」墜落事故の犠牲者遺族に謝罪し、飛行中に機体の一部が吹き飛んだ今年1月の事故について責任を認めたが、議員からは同社の安全対策を巡り批判が相次いだ。

カルフーン氏は自身の報酬やボーイングの安全文化、即時退任しない理由などについて繰り返し質問を受けた。

上院常設調査小委員会のブルーメンソル委員長は、米司法省にはボーイングを訴追できる圧倒的な証拠があると述べた。

司法省は5月、ボーイングが2度の墜落事故を受けた起訴猶予合意に基づく義務に違反したとの見解を示した。訴追するかどうか7月7日までに決定する。

カルフーン氏は公聴会の冒頭、墜落事故犠牲者の遺族の方を向いて「当社が引き起こした悲しみについて謝罪する」と述べ、安全上の懸念への対処に完全にコミットしていると強調した。

今年1月にアラスカ航空が運航するボーイング機の側壁が吹き飛んだ事故については、製造上の欠陥によるものだったと認めた。

同委員会に新たな内部告発が寄せられたことも明らかになった。品質管理を担う現従業員から、欠陥の可能性がある部品や必要書類が不足している部品に対する組織的な軽視が行われていると告発があったという。

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