AFC南地区内の戦いは新加入のWRが「一番大きく影響する」とジャガーズSシスコ

ジャクソンビル・ジャガーズのアンドレ・シスコ【NFL】

今季のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区には4人の若手クオーターバック(QB)がいる。ヒューストン・テキサンズは昨年のオフェンス部門年間最優秀新人賞に輝いたC.J.ストラウドを擁し、インディアナポリス・コルツのアンソニー・リチャードソンは、限られた出場時間の中でダイナミックな選手になる可能性をのぞかせた。ジャクソンビル・ジャガーズはトレバー・ローレンスに大金を積んだばかり。そして、テネシー・タイタンズのウィル・レビスはルーキーながら度胸と強肩を披露し、ワイルドカードのような存在となっている。

若さと才能が集結したことで、2024年のディビジョン内の争いはさらに激化することだろう。一方で、ジャガーズのセーフティ(S)アンドレ・シスコは、今年のオフシーズンにAFC南地区での競争が厳しくなったもう1つの理由として、有力なワイドレシーバー(WR)たちの存在を挙げた。

現地17日(月)、シスコは『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』で「俺が一番大きく影響すると思うのは、このディビジョンのレシーバーたちの質だ」と話し始め、こう続けている。

「過去2年間と比べて、このディビジョンのレシーバーの質は大きく向上したと思う。当然、カルビン・リドリーがテネシー・タイタンズに移籍したのは大きい。コルツがドラフトしたテキサス大学出身のアドナイ・ミッチェルも見ものだ。テキサンズのレシーバー陣はすでに優秀だったけど、そこにステフォン・ディッグスが加わった。レシーバーの質がレベルアップした。NFLで不発に終わるクオーターバックと対戦することはそうないから、誰が相手かはだいたい決まってくる。逆に、レシーバーの活躍は試合を大きく左右する可能性がある」

シスコの指摘は的を射ており、ディフェンシブバックによる発言としては当然と言えよう。

テキサンズはタンク・デルと今オフに新契約を結んだニコ・コリンズを擁する陣営にディッグスを加えた。コルツは、このオフシーズンに同じく新契約を結んだマイケル・ピットマンやジョシュ・ダウンズ、アレク・ピアースと組むためにミッチェルをドラフト指名している。ジャガーズはフリーエージェント(FA)でゲイブ・デービスを獲得し、クリスチャン・カークと一緒に出場させることを想定してブライアン・トーマスJr.をドラフト指名するなど、WRルームを一新。タイタンズはデアンドレ・ホプキンスとコンビを組む選手として、リドリーとタイラー・ボイドと契約している。

リーグ全体にわたってレシーバーの報酬は今回のオフシーズンに大幅に引き上げられ、このポジションの重要性が強調される形となった。AFC南地区では、既存のワイドレシーバーたちが報酬を受け取る一方、チームが新たに選手を追加し、ドラフトでもワイドレシーバーを早い段階で指名するという動きが顕著だった。4チーム中3チームが新人クオーターバックを起用することを考えると、若いパサーをサポートするために多額の費用をかけるのも当然だろう。

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