手塚治虫『リボンの騎士』モチーフのお財布が登場! フェミニズムやLGBTの視点 手塚治虫作品の魅力をブルボンヌさんにインタビュー。

手塚治虫の『リボンの騎士』をモチーフとする「小さいふ。」(お財布)が登場した。作ったのは大阪で革小物の製作販売をするクアトロガッツ。『リボンの騎士』のグッズのリリースを記念して、女装パフォーマー「ブルボンヌさん」へインタビューが同社WEBで公開された。ブルボンヌさんは「少女向けの漫画として描かれた作品ですが、今読み返すと新たな気づきがたくさんあります。」と語る。

ふたつの性のはざまで悩むサファイアサファ:サファイアは、男の子と女の子の両方の心を持って生まれました。なんと天使チンクが間違えて男の子の心を飲ませてしまったからです。神さまはチンクに、その心を取り戻すよう命じたところから物語が始まります。

男の子と女の子の両方の心を持つサファイアが、勇ましい騎士の姿と可愛らしいドレス姿を行き来し、一体自分はどちらなんだろう?と心の葛藤を抱えながらストーリーは進んでいきます。勇ましい騎士の姿をしたサファイアは、女性が「おしとやか」であるべきとされた時代に、男の子っぽさに憧れる女の子たちを魅了しました。また、現代でいうXジェンダー(男性でも女性でもない性自認を持つ人)の人々にも共感を呼びました。作品が発表されたのは約70年前。LGBTQの問題も今ほど理解されてない、むしろ今より差別されていた時代に描かれた『リボンの騎士』を読むと、時代が経つほどに手塚治虫という漫画家の凄さを感じます。

サファイアと天使チンクをデザインしたレトロポップなミニ財布:今回のデザインは、物語のテーマである「女の子の心」と「男の子の心」を表現し、赤と青を基調に仕上げ。ハートはサファイアの被っている帽子のリボンでもあり、ハート柄にサファイアと天使チンクが佇む。

『リボンの騎士』(リトルモア:刊)

手塚治虫『リボンの騎士』コラボ記念。ブルボンヌさんインタビューhttps://quatrogats.com/?mode=grp&gid=2980867

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