種松山西園地の紫陽花 ~ 約13,000株の紫陽花を楽しむプチハイキング

6月に入り、紫陽花の季節がやってきましたね。

倉敷市街地から南へ車を走らせると、福田に標高258mの種松山(たねまつやま)があります。

四季折々の花が楽しめる種松山で紫陽花が咲きはじめたとのニュースを見て、紫陽花を観賞してきました。

その種松山西園地を2024年6月17日に散策したようすを紹介します。

種松山西園地

種松山は、倉敷地域と水島地域にまたがる標高258mある一等三角点の山です。

山頂には種松山山頂公園が、山頂から南西側へ約1km離れた場所には1990年に開設された種松山公園西園地があり、西園地では梅や桜、バラなど四季折々の花が楽しめます。

また、園内のちびっこ広場や冒険の森にはアスレチックもあり、大人から子どもまで幅広い年齢層が楽しめる総合公園となっています。

私が紫陽花観賞のために散策に行った日も、アスレチックで遊ぶ子どもたちの元気な声が聞こえたり紫陽花の近くまで車で来ていた車いすユーザーに遭遇したりと、さまざまな人が思い思いに公園での時間を楽しんでいる姿が見られましたよ。

種松山西園地の紫陽花

種松山西園地の紫陽花は、倉敷市内でも規模の大きい紫陽花畑のひとつ。

例年6月に見頃を迎え、約13,000株の紫陽花を楽しめるスポットです。

2024年6月17日は見頃より少し早かったので、もうしばらく紫陽花を楽しめそうです。

色とりどりの紫陽花

紫陽花は土壌の成分がアルカリ性だとピンク色酸性だと青色になります。

種松山西園地の紫陽花は野生ではなく人の手で管理されているので、さまざまな色や種類の紫陽花が見られますよ。

種松山西園地の紫陽花は、バラと一緒に楽しめる

種松山西園地までは、車で向かいます。道中、カーブが多いので気を付けてくださいね。

紫陽花エリア近くの駐車場に車を停めると、さっそく紫陽花がお出迎えしてくれました。

紫陽花とバラ

5月はバラが景色を彩っていた種松山西園地。

この日は見頃を過ぎてしまっていましたが、場所によっては紫陽花とバラを一緒に楽しめました。

種松山西園地の紫陽花の道は、舗装されていて歩きやすい

駐車場から、テニスコート手前の紫陽花畑に向かって緩やかな登坂を歩きます。

歩道は舗装されているので、歩きやすいです。

水色、青紫色、濃いピンク色、薄いピンク色……歩みを進めるごとに新しい色の紫陽花が現れるので、都度足を止めて眺めてしまいます。

種松山西園地の紫陽花は、大きくてフワフワ

人の手でていねいに整備された紫陽花は、一つひとつの花が大きくてしっかりしています。

こちらは、手まりのような形が特徴的なホンアジサイ

藍色の花が集まって咲く「あづさあい(集真藍)」の語源のごとく、多くの花がぎゅと集まった姿が愛らしいですね。

種松山西園地の紫陽花は、種類が豊富

種松山西園地の紫陽花は、ホンアジサイだけではありません。

2024年6月17日に見つけた紫陽花の品種の一部を紹介します。

ヤマアジサイ

まずは、ホンアジサイより少し小ぶりで、真ん中にビーズのような粒々の集まっている形が特徴的なヤマアジサイを発見しました。

控えめな形がかわいらしいヤマアジサイは、日本庭園やお茶席などで親しまれている品種です。

ウズアジサイ

花の形が貝殻のように渦をまいたような形状をしているこちらの紫陽花は、ウズアジサイ。またお多福豆に似ていることからオタフクアジサイ(お多福紫陽花)とも呼ばれ、江戸時代から親しまれている品種です。

遠くから見ると丸い形に見える紫陽花も、近づいてみるとさまざまな方向に顔を向けていて、思わず見入ってしまいます。

ガクアジサイ

中心に集まった小花の外側に、額縁を添えるような大きな花がつくこちらの紫陽花は、ガクアジサイ

大きくてフワフワなホンアジサイが主流のように見えますが、実はすべての紫陽花はこのガクアジサイから派生しています。世界中の紫陽花の、お母さん的な存在の紫陽花です。

さまざまな種類の紫陽花が咲いているので、紫陽花同士を見比べるのも楽しいですよ。

2024年6月17日にはまだ咲いていない品種の紫陽花もあったので、これからさらに楽しめそうです。

種松山西園地の紫陽花は、背の高い紫陽花が多い

紫陽花は切り花として花屋でも見かけるので背の低い印象があるかもしれませんが、ライラックやロウバイと同じ落葉性低木(らくようせいていぼく)のため、1m~2mの高さがあります。

種松山西園地は山の斜面に紫陽花が生えているので、身長155cmの私もすっぽり隠れてしまうほどの高さまで紫陽花が生長していました。

紫陽花を横から撮ってみると、枝が長く生長しているのがわかります。

かがまなくても目線と同じくらいの高さに紫陽花があるので、ポートレート撮影にもぴったりです。

山道ですが、舗装されており、紫陽花もていねいに剪定されているので安心して歩けましたよ。

散策を始めて約1時間半。6月らしく湿気の多い日だったので、予想以上に汗をかきながら駐車場に戻ってきました。種松山西園地に行かれる際には、水分補給を忘れずに歩きましょう。

おわりに

雨がしとしとと降る梅雨は憂鬱な気持ちになってしまいがちですが、しっとりと湿った紫陽花に雨粒が落ちるようすは、いつ見ても美しいと感じます。

種松山西園地には初めて行きましたが、紫陽花の数の多さに圧倒されました。

2024年6月17日時点では見頃より少し手前だったので、もうしばらく紫陽花を楽しめそうです。

約13,000株の紫陽花から、お気に入りの紫陽花を探しに足を運んでみてはいかがでしょうか。

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