NVIDIA、時価総額でマイクロソフトを抜き去り「世界で最も価値ある企業」に

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半導体大手のNVIDIAが時価総額でマイクロソフトを抜き去り、世界で最も価値ある企業へと躍り出た。アップルを上回ってから、わずか2週間足らずのことだ。

6月17日(現地時間)の取引終了時、同社の株価は前日比4.60ドル高の135.58ドルで、時価総額が3兆3350億ドルに達した。マイクロソフト(3兆3200億ドル)、アップル(3兆2900億ドル)、Google(2兆1700億ドル)を上回る規模だ。

Image:Market Cap

NVIDIAの株式は7日以降、1株につき10株に分割され、株価そのものは下がったが、企業価値のうなぎ上りは目を見張るものがある。その原動力となっているのが、主要製品であるAIアクセラレータやGPUだ。数年前にはゲーミングPCやマイニング需要にわいたものの、暗号通貨の下落により陰りが差した時期もある

それがOpenAIがChatGPTを発表したことをきっかけにAIブームが巻き起こり、GPU在庫もまもなく払底。革ジャンでお馴染みのジェンスン・ファンCEOが「AIがiPhoneになった」と喜んだのも序の口に過ぎず、2023年5月には時価総額が1兆ドルを突破した

NVIDIAは5月の2024年第1四半期(2024年2月~4月)で、過去最高の260億4400万ドルもの売上高を報告。それは「世界で最もパワフルなチップ」と称するB200を投入する前のことであり、さらなる加速が予想される。

また、Nintendo Switch後継モデルにも、同社のチップが搭載される可能性が高い。現在の株価は収益の伸びを反映しているためバブルではないと見られており、NVIDIAの勢いは当分止まりそうにない。

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