【大バケしたチャン・ギヨン】嫌われ者の悪役から見事な主役俳優に大変身!

本当に爽快な急成長だった。

人生ドラマの傑作として高い評価を受けている『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん』で、ヒロインのイ・ジアン(IUが演じた)を徹底的にイジメる役が、ヤミ金融で悪事を重ねるイ・グァンイルだった。

演じたのがチャン・ギヨンであり、彼はイ・ジアンに暴力までふるって悪党ぶりを見せていた。視聴者からは「弱い女性をなぐる非道な男」として非難された。

俳優としてチャン・ギヨンは、配役でまかされたキャラクターを精一杯に演じていた。しかし、心の中では葛藤が大きかっただろう。誰もやりたくない役であったことは確かだ。それで視聴者から恨まれたらとても辛い。

しかし、ピンチはチャンスを呼び込む。『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん』は大人気となり、チャン・ギヨンの知名度も大いに上がった。そこから彼の快進撃が始まったのである。

2021年に韓国tvNで放送された『九尾の狐とキケンな同居』は、999歳の九尾狐と女子大生と共同生活を描いたロマンチックコメディだ。

本作で九尾狐のシン・ウヨに扮したチャン・ギヨンは、共演者であるウヨの同居人である大学生イ・ダムを演じたヘリ、ウヨの友人で九尾狐のヤン・ヘソンに扮したカン・ハンナと、素晴らしい演技を披露していた。

チャン・ギヨン(写真提供=OSEN)

俳優としての今後の活躍が楽しみ

そんなチャン・ギヨンは次々に主演作を成功させたが、最近ではNetflixで配信されている『ヒーローではないけれど』がとても評判のいい仕上がりだ。

本作は、うつ病のような病気で超能力を失ってしまった一家と、彼らの前に現れた不思議な女性との交流を描いたラブロマンスだ。主演を務めるチャン・ギヨンが演じているのは、幸せだった時間に戻ることのできるタイムスリップ能力を持つポク・ギジュだ。

その『ヒーローではないけれど』でチャン・ギヨンは、ギジュの運命の女性で詐欺師ト・ダヘに扮するチョン・ウヒ、ギジュの母親ポク・マヌムを演じるコ・ドゥシム、ギジュの姉ポク・ドンヒに扮するキム・スヒョンなど、共演者と息のあった演技を披露している。

本格的な俳優として常に全力を尽くすチャン・ギヨン。これから彼がどんな活躍を見せてくれるのかが楽しみだ。

文=大地 康

© 株式会社ピッチコミュニケーションズ