「“布は外さない”のが私のモットー」ギネス級グラドル・山中知恵の矜持

10歳でジュニアアイドルとしてデビュー。その後、100作品ものイメージDVDを世に出したギネス級の記録をもつ山中知恵。現在も、阪神タイガースやポーカーなど、好きなことをとことん突き詰めていく様子がSNSで発信されている。101作品目のイメージDVDを出すことが決定している彼女の魅力を、ニュースクランチのインタビューで紐解いた。

▲山中知恵【WANI BOOKS-“NewsCrunch”-Interview】

舘ひろしさんに会うために芸能界へ入りました

まずは、小学生の頃にデビューを果たした山中に、芸能界へ入るきっかけを聞いてみた。

「保育園ぐらいの頃は歌手になりたかったんです。母がスナックをやっていて、私がお店で歌うとお客さんたちが喜んでくれるのがうれしかったんですよね。でも、小学生になってから、自分があんまり歌がうまくないことに気づいたんです(笑)。

歌がうまくなくても、芸能界に入りたいとは思い続けていました。当時は舘ひろしさんに憧れていて、会うためには自分が芸能人になるしかないと思っていたんです。ある日、家族旅行で上野に来ていたときに、姉と一緒にスカウトされたのがきっかけで事務所へ入りました。母親は芸能には興味がまったくない様子でしたが、私たちの夢を応援してくれて、家族全員で上京しました」

ミーハー心と巡り合わせで掴んだ芸能界への切符。とはいえ、実際にやってみると大変なことが多かったのではないだろうか。

「大人のなかにいることが好きだったのか、楽しいと思うことばかりだったんです。大人が自分のために動いてくれて、作品を出したらファンの人が喜んでくれて。そんな毎日に自分の存在意義を見出せていたおかげで、中学生以降はもちろん、大人になってからも変わらず芸能活動を続けられました」

DVD100作品は息をするように出していた

充実した日々を送ってはいたものの、2015~2019年には芸能活動を休止していた。当時は、どのような心境だったのかを率直に聞いてみた。

「グラビアが大好きだったとはいえ、子どもの頃からずっと芸能活動をしていたので、普通の生活を一度してみたいなという気持ちがあったので、活動休止を選択しました。ただ、活動休止したあとも、めちゃくちゃエゴサはしていたんですよ(笑)。すると、“この作品のここが好き!”みたいな愛のあるブログを発見して。それを見ていたら、やっぱりまだ辞められないなと思い復帰しました」

復帰後、山中はグラビアアイドルとしては前人未到のDVD100作品をリリース。ギネス級の記録が生まれたのには、どのような軌跡があったのだろうか。

「気づいたら100枚出ていたという感じなんですよね。息をするたびにDVDを出していたイメージ(笑)。2週間、海外へ行って4本撮りするときもありました。ただ、100本続けられた最大の理由は、イベントなどでファンの方と直接触れ合える機会が多かったからだと思います。

性的な目で見られることも全然問題なくて。むしろ、DVDイベントでは“全部使い切ってくださいね!”と言いながらティッシュを配っていたこともありました(笑)。

ただ、これも能動的にエゴサできる私だからなのであって、ファンの方にも、こういうメディアでも、距離感や言われた本人がどう思うかを、よく考えて欲しいと伝えてます。今は本人にもすぐ伝わってしまう時代なので」

▲DVDイベントでのエピソードも明るく話してくれた

100作品ともなると、自分でアイデアを出すときもあるのかと聞くと、意外な答えが返ってきた。

「自分でアイデアを出したことは一度もなくて、すべて与えられた台本をもとにして表現してました。ただ、私はアダルト作品やグラビアを普段からよく見ているおかげか、作品の意図を汲み取るのが得意だったんです。そのDVDで重視すべき部分を100%汲んだ演技をするので、逆に事務所から“今のはやりすぎ!”と言われ、バッサリ切られることはよくありました(笑)」

舘ひろしさんに会うために銀座のクラブでバイト

山中は、2020年に100作品目『エンドロール』をリリースし、芸能活動の幕を閉じた。引退直後は、どのようなことをしていたのかを振り返ってもらった。

「引退後、まだ憧れの舘ひろしさんに会えていないことが、私の心残りの一つだったんですよ。なので、大好きなお酒を飲めるだけでなく、舘ひろしさんに会えるかもしれないと、銀座のクラブで働いていた時期がありました。結局、会えなかったのですが、今は自分で会社を立ち上げて、また舘ひろしさんのいる芸能界へ戻ってきました。2024年の6月以降に、101作品目のDVDを出す予定です」

4年ぶりとなる101作品目は、どのような作品に仕上がっているのだろうか。

「私には、ただエロいだけのグラビアから、健全なエロを感じられるグラビア時代に戻したいという夢があります。具体的には、衣装が小さくて当たり前、疑似的な行為があって当たり前ではなく、表現する“人”をしっかりと見てもらえるようにしたいんです。“THE・グラビア”といいますか、小池栄子さんがビキニで砂浜を走るようなイメージ。101作品目は、夢の第一歩となるような作品に仕上がっていると思います」

グラビアアイドルとして新たな歴史を刻もうとする彼女に、DVD作品を出すときのモットーについても聞いてみた。

「徹底して“布は外さない”のが私のモットーです。そもそも、長く応援してくれているファンの9.5割は、私が脱ぐことを望んでいないと思うんですよ。実際に、過去に出したDVDのイベントで、“今回は少し過激すぎる”とファンから怒られたこともありました(笑)。これからも、ファンの方には“脱がないエロさ”を体感してほしいと思ってます」

グラビアアイドルとして長く活躍をしてきた彼女ならではの目線で、最近のグラビア事情について思うところについて語ってもらった。

「大前提として、グラビア作品は若いうちから出し続けていたほうがお得だと思ってます。自分の体が一番キレイに見える衣装を、そのタイミングで着れるので、作品にドラマ性も出せるんですよ。

また、最近の名刺代わりにDVDを1本出して、グラビアアイドルを名乗るような風潮には“それは違う!”と叫びたくなってしまいます。もちろん、すべての人がなんとなくDVDを出しているわけではないと思いますが、清水あいりさんや森咲智美さんのように、もっとグラビアに本気で向き合う人が増えてくれるとうれしいです」

ポーカーは世界大会に出場できる腕前

大の阪神タイガースファンとしても知られている山中。好きになったきっかけを聞くと、幼少期からの環境が関係していることがわかった。

「母親が生粋の阪神ファンで、食事中に野球中継が流れている家庭で育ったのが大きいですね。あと、勝った日は母親の機嫌が良かったんですよ(笑)。ただ、私が本当の意味で阪神ファンになったのは、東京ドームで初めて観戦をしたときですね。これまで味わったことのない臨場感に包まれて「楽しい!」となり、今では一人でお酒を飲みながら見に行くのが生きがいになりました」

阪神タイガースが勝利すると「#勝利のグラビア」として、自らのグラビア写真をアップし、ファンを盛り上げている。そんな彼女に、最近の推し選手はいるかと尋ねると、悩みながらこう答えてくれた。

「うーん……推しの選手を選ぶのは難しい! 森下翔太選手は、将来の生え抜き4番候補として応援しています。ほかには、“恐怖の8番打者”木浪聖也選手にも注目ですね。去年は、木浪選手のユニフォームを着て球場へ行ってました。ヒーローインタビューが面白いのは、岩崎優選手。クールなポーカーフェイスなのに、サラッと刺激的なことを言ってくれるのがたまりません」

――好きなことはとことん突き詰めてしまう性格で、2022年にはポーカーの世界大会に出場したこともある。

「2022年に『ワールド・シリーズ・オブ・ポーカー(以下、WSOP)』という、ラスベガスで毎年開かれている世界大会へ出場しました。WSOPは、8,000人以上が参加することも珍しくなく、優勝者には1千万ドル(約14億円)規模の賞金が与えられるビッグイベントです。

本来だと、参加費用として1万ドル(約140万円)を支払う必要があるのですが、私はサブイベントであるサテライト予選を勝ち抜いたため、参加費用なしでも大会への参加ができました」

彼女がポーカーを始めたのは最近、新型コロナが流行していた頃だ。

「ポーカーを始めたのは、新型コロナウイルスの影響でやることがなくなったタイミングで、友達から勧められたのがきっかけです。最初はルールもしっかり理解できなかったうえ、どの手を持っているのか顔にすぐ出てしまうので、“正直ポーカー”なんて呼ばれてました。

でも、初めてから3年以上たった今では、ブラフをバンバンかませるようになっています。もしかしたら、芸能界でも10本の指に入る実力まで成長しているかもしれません」

彼女がラスベガスでポーカーに興じる様子は、彼女のYouTubeチャンネルで8パートにわたり公開されている。しかし、ポーカーへ向ける情熱と実力については、まだまだ世間に伝わりきっていない。続けて、ラスベガス滞在中にどのくらい稼いだかについても聞いてみた。

「大会以外でもポーカーをしていたので、300万ぐらいは稼いだと思います。アジアの女性だからなのか、舐められることが多いんですよ。でも、こっちが帽子を深く被りながら黙々と強い手を出していると、だんだん相手の見る目が変わってくるんです。その瞬間がたまらなくて(笑)。ラスベガス滞在中は“映え”を一切気にせず、ポーカーに夢中になっていました」

芸能界を引退したにも関わらず、多くの挑戦で周囲を驚かせ続けている山中に、これからの目標について教えてもらった。

「約1,000人を超える人数が集まる規模の世界大会「WSOPレディースチャンピオンシップ」で優勝を勝ち取るのが目標です。2023年に日本人出場者で2位を獲得した方がいるので、あとを追えたらうれしいですね。

もちろん、WSOPメインイベントの参加券も勝ち取って、ポーカーを全力で楽しんでいきたいと思っています。また、2024年はイメージDVDも出す予定なので、プロモーションをしっかりしていくつもりです」

▲ポーカーの実力は芸能界で10本の指に入るかも

最後に、結婚に対しての意識はないのかと聞くと、面白い答えが返ってきた。

「いつかは、家に帰ると家族が待っているような生活になってもいいかな、とは思っています。でも、今のところ結婚をする予定はまったくありません。そもそも、ファンの人は、私に結婚してほしいと思っているんですかね? それとも、結婚してから出すDVDのほうが、もしかしたら燃えますか?」

(取材:川上 良樹)


© 株式会社ワニブックス