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兵庫県洲本市のふるさと納税基準違反問題で、市が返礼品名目で購入したおせち料理約4800万円分、約2千個のうち、約650万円分に当たる558個を廃棄していたことが分かった。昨年9月にも、おせちの一部を市のごみ処理施設で焼却した事実が判明。返礼品として使うあてがない量のおせちを注文したため余り、廃棄を余儀なくされたとみられ、ずさんな公金の使い方が浮き彫りになった。
17日にあった市議会のふるさと納税事務調査特別委員会(小松茂委員長)などで市が明らかにした。
市は2021年10月、おせち料理の3段重(3万6千円)994個と、ハンバーグ、ワカメ麺を付けた1段重(1万2千円)993セットを注文。一部は返礼品として寄付者に送った。
22年5月、市は返礼品の基準違反でふるさと納税への参加を取り消され、弁護士らによる第三者委員会が問題を調査。昨年9月に公表した最終報告書で、3段重207個、1段重701セットが使途不明になっていることを指摘した。
さらに昨年9月の市議会で、使途不明分の一部に当たる約130キロ分(個数不明)のおせちが焼却処分されていたことも判明した。
市は558個について、保管していた民間の業者が廃棄したと説明。ワカメ麺は保管業者から22年2月に市に送られ、市職員がほかのごみと一緒に捨てたという。ハンバーグは460個が返礼品として使われ、残りは詳細が分からなかったとした。(荻野俊太郎)