“世界で唯一”海の救急医療「洋上救急」を医師らが訓練【新潟】

海の救急医療「洋上救急」

航海中の船の上で急病人が発生した時にヘリコプターで医師が駆け付け、治療を行いながら搬送する「洋上救急」の訓練が行われました。

訓練は、航海中の船内で心肺停止の患者が発生した想定。第九管区海上保安本部の機動救難士や、新潟市内の病院の医師や看護師ら25人が参加しました。

洋上救急は、海の上で救急患者が発生した際、海上保安庁の航空機などで医師を派遣し、応急措置を施して搬送するもので、世界で唯一日本のみ導入されています。医師は、海上保安庁のヘリコプターに乗り込み、狭い空間内での点滴や気管挿管など治療の手順を確認しました。

■新潟市民病院 佐藤信宏医師
「ドクターカー以上に狭いということと、声が全然通らないので、ドクターカーとは違った環境でやる難しさやどんな物品が必要だとか、そういったことも含めて今回の訓練に参加して学ぶことができた。」

■第九管区海上保安部 鈴木洋匡救難課長
「洋上救急は海で仕事をされる方にとっては、体調が悪くなった時や急病になった場合の命の綱とも呼べる制度。要請があった場合に、連携して速やかに活動できるよう能力の向上に努めている。」

第九管区海上保安本部の管内では、洋上救急の出動がこれまでに22件発生しています。

© 株式会社新潟テレビ21