【新たなにぎわいが生まれる場所に】地震で大規模半壊 福島市の老舗文具店がビルを再建しオープン

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2年前の福島県沖地震による被害で、ビルが損壊し移転を余儀なくされた福島市の老舗文具店が、元居た場所でビルを再建して復活を遂げました。

駅周辺の空洞化が懸念されている福島市ですが、新たな憩いやにぎわいが生まれる場所としても期待されています。

JR福島駅から歩いて10分ほどの場所に6月6日にオープンした商業ビル。運営するのは、文房具の専門店「文化堂」です。

■文化堂 梅宮莉菜さん

「2年ぶりになりますね。すごく嬉しくて、久しぶりのお客さんの顔とか見ると帰ってきたなという気持ちになります。」

今回のオープン、喜びもひとしおでした。

転機となったのは、2022年3月。県内で最大震度6強の揺れを観測した「福島県沖地震」。

各地の建物に大きな爪痕を残しましたが、文化堂が当時入っていたビルも被害に見舞われ、大規模半壊に。

創業から98年、店は福島市の郊外へ移転することで営業を続けられましたが、慣れ親しんだ場所に戻りたい」と2年越しに元いたこの場所にビルを再建し、再スタートを切りました。

新しいビルのコンセプトは、「街の未来に向けてのランドマーク」。

建物の見た目も遊び心あるユニークなものに。

■文化堂 梅宮莉菜さん

「店内には2000種類くらいのアイテムがあります。文化堂は事務用品と日常文具が中心なんですけど、PENTONOTEはちょっとこだわった文房具やギフトにおすすめの商品をたくさん取り揃えています」

福島市の県庁通りに面しているビルだけに定番の文房具はもちろん、ビル2階の店には贈り物にも喜ばれそうなアイテムを揃えました。

さらには、憩いや集いの場としても活用して欲しいとカフェも併設。

このところ、JR福島駅周辺の空洞化が懸念されるなか、新たなにぎわいが生まれる場所にしたいとの思いが込められています。

大地震からの復活。老舗の文具店が進化して再び町の中心地に戻ってきたことは周辺の店の活力に繋がっています。

■「オプティカルヤブウチ」藪内義久さん

「こうやってまた戻ってきてくれたことでこの街にまた新たなスポットができてたくさんの人がすでに来ているので、(今後はさらに)いい形になるといいなって思います」

文化堂は今後、ビルにイベントスペースやキッチンスタジオ、それにサウナなどもオープンする予定で、福島市のにぎわいの拠点としてさらなる注目を集めそうです。

■文化堂 梅宮莉菜さん

「一丸となって盛り上げていこうという気持ちが一緒の商店街の皆さんがいるので、私たちも頑張れます。人がいっぱい集まるお店でいつもにぎわうお店を目指したいです」

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