一関市の職員ら新たに3人逮捕 官製談合防止法違反などの疑い 岩手県

岩手県一関市の汚職事件で新たな逮捕者が出ました。
市の公共工事に関する入札情報を漏らした疑いで60歳の市の職員が、この情報をもとに工事を落札した疑いで2つの業者の元役員が6月19日に逮捕されました。

官製談合防止法違反などの疑いで逮捕されたのは、市建設部都市整備課課長補佐の金今進容疑者(60)、公契約関係競売等妨害の疑いで逮捕されたのは、いずれも市内に本社があるフジテック岩手の元代表取締役・千葉登美夫容疑者(72)と、その娘で元取締役の千葉里美容疑者(47)、それに永沢水道工業の元役員・千葉敏郎容疑者(68)です。

警察によりますと、金今容疑者は市の建設部参事だった2022年7月から約1年の間、市が発注する3件の工事の入札情報を漏らした疑いが持たれています。

また業者側の3人はこの情報をもとに入札し公共工事を不正に落札した疑いが持たれています。

警察は捜査に支障があるとして4人の認否を明らかにしていません。

落札した工事とその落札額はフジテック岩手が2件で合計約6280万円。

永沢水道工業は1件で約7440万円だったということです。

千葉敏郎容疑者は贈収賄事件の容疑者として5月に市の元幹部職員・那須野長己被告(59)とともに逮捕されていて、盛岡地検は6月19日付けで2人を起訴しています。

職員の逮捕を受け市は先ほど「元職員の逮捕に続き現職の職員が逮捕され大変驚いている。捜査には全面的に協力する」という佐藤善仁市長のコメントを発表しました。

警察は現在(19日午後6時時点)市役所で家宅捜索を行っていて、証拠品を押収し事件の全容解明を進める方針です。

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