【インタビュー】MUCC、逹瑯が語る三度目のメジャーデビュー作の濃厚さ「ラヴソングを気持ち悪くしたいと思った」

MUCCが6月4日、シングル「愛の唄」で三度目のメジャーデビューを果たした。レーベルは徳間ジャパンコミュニケーションズ。かつてLOUDNESS、RED WARRIORS、THE YELLOW MONKEYなどを手掛けたレーベル所属プロデューサーもチームに加わり、MUCCというバンドの魅力をより広く世に届けていく。

「愛の唄」は、どこを切り取っても濃い液が滴ってくるような妖艶で退廃的なラヴソングだ。リーダーであるミヤ(G)が掲げた“1990年代”というキーワードから生まれたグランジ調のグラマラスなサウンドに、逹瑯はBUCK-TICKへのリスペクトを込め、禁忌を厭わないエロティシズムにどっぷりとまみれた言葉遣いで、本人曰く「気持ち悪いラヴストーリー」を書き上げた。

YUKKE(B)作曲によるカップリング曲「Violet」もノルタルジックな良曲。25周年イヤーを完走後、MUCCが放つこの強烈な“第一声”とも言えるシングルが生まれた経緯、注ぎ込んだ想いをツアー<LoveTogether>開催直前、逹瑯に訊いた。

◆ ◆ ◆

■一発目は薄めるよりも■より濃くしたものを

──濃厚だった25周年イヤー、逹瑯さんはどう振り返りますか?

逹瑯:“よくやり切ったな”って感じです。でも半年も前のことで、始まったのはもう2年前だし、あまり覚えてないんですよね。<LoveTogether>のセットリストは俺が組んだんですけど、25周年イヤーはアルバム2枚ずつのツアーを1年半ぐらい掛けてやっていて、そのアルバムに特化したセットリストを組んだし、それが終わってからはソロもやって。“MUCCの基本ってどんな感じのライヴだっけ?”っていう。

──イレギュラーが多過ぎたからですね。

逹瑯:フォーマットも全然覚えてないし、“どういう空気感で、どういう流れでやってたっけ?”って。脳味噌から記憶を呼び起こすのも大変で、ちょっと抜けてるのは抜けてるけど、これからは俺が新しく“こんなライヴをやりたいな”って感じで組めばいいかって。今は、“本当によく走り切ったな、大きな事故もなく”という感じです。

──お疲れ様でした。異色の25周年イヤーでしたよね。

逹瑯:SATOち(前ドラマー)が抜けて、“しっかり動いてくぞ”というタイミングにもちょうど重なったので、もう一回地固めする、というか。ドサ回りみたいに細かくいっぱい回る、という方法を取りましたね。

──三回目のメジャーデビューを何故このタイミングで…?という驚きが、第一報を聞いた時は正直ありました。どういう経緯で決まったのですか?

逹瑯:俺はちょこちょこマネージャーとかにも「いい出会いがあれば、もう一回メジャーっていうのもアリだと思うけどね」という話はしていて。それは俺個人の意見で、他のメンバーは分かんないです。でもみんな、環境を変えたいっていう感じはたぶんあったと思う。このタイミングで良かったんじゃないですかね。25周年のタイミングは、たぶんそういう話があっても受けられなかったと思うんですよ。数ヵ月おきにライヴ会場限定のシングルを出していく、という活動スパンは、メジャーというテーブルの上に乗ったら難しいと思うんです。周年の忙しい中でも“やりたい”と思って“やる”と決めたことを全部やり切った後に出す次の一発目、というのはベストなタイミングだったと思います。

▲逹瑯(Vo)
──「環境を変えたい」というのをもう少し掘り下げると、どういう心の動きだったんですか?

逹瑯:(二回目のメジャーデビューをした)ソニーの時も…たしか周年のタイミング辺りだったかな? アルバムを出した後、過去を振り返るものとして『痛絶』と『葬ラ謳』を再録して、『新痛絶』『新葬ラ謳』を続けて出したいというのが自分たちとしてはあって。このリリーススパンの早い中で、「レコード会社としてはそれをサポートしきれない」となったんです。「いや、うちらはできると思う」っていう、ずっとやってきている感覚があったから、そこに温度差があって。ちょうどそれが契約更新のタイミングと重なっていたので、喧嘩とかでもなく話し合って、「じゃあ一回離れましょう」と。お互いにやりたいことをやりきれれず、不完全燃焼になるのも嫌だったから。それ以降、しばらく自分たちでやりたいことをバーッとやってきたけど、新しい刺激が欲しくなってきて、「もう一回、どこかレコード会社があったらいいね」っていう。だから、今回はタイミングはすごく良かったんでしょうね。

──徳間ジャパンからラブコールがあったのですか?

逹瑯:その辺は分かんないです。たぶんスタッフも、MUCCをもっと広げるのに新しい動きをしたいなというところで、水面下で模索してくれていて。「こういういい話がありますが、メンバーが“やりたい”と言うんだったら。どうですか?」というところまで話を進めた後でプレゼンしてくれたので。もし「いや、まだしばらく今まで通り、自分たちでやりましょう」とメンバーが言ったら、たぶんなかったと思う。

──三度目のメジャーデビュー発表時の逹瑯さんのコメントには、「こんなめんどくさそうなバンドを受け入れてもらえるなんて!」いう文言がありました。MUCCというバンドの特性を活かしながらタッグを組めるレーベルだ、と判断されたのでしょうか?

逹瑯:そうとも思うけど、面倒くさくないバンドなんてたぶんないですよね。ソロアーティストもアイドルも、みんな面倒くさいだろうし。レコード会社って大変だなぁと(笑)。ステージに立つ人はみんなわがままだから。

──そうでなければ表現できないですからね。「愛の唄」はMUCCのグラマラスな魅力が炸裂していますが、ミヤさんが掲げたのは“1990年代”というキーワードだったそうですね?

逹瑯:“次はどういうテーマで曲作りに入っていくか?”という打ち合わせで出てきた“1990年代”という言葉をみんなが持ち帰って、それぞれに思う1990年代のイメージで曲を出していったんです。いろいろ集まった中で「この曲がいいんじゃない?」となって進んでいきました。

──1990年代というキーワードが出てきたタイミングはいつ頃ですか?

逹瑯:選曲会が今年2月中旬ぐらいだったんですけど、東京国際フォーラム ホールA公演(2023年12月28日)の後だったかな。曲づくりは各々1月にするにしても、「方向性として何かないの?」って聞いたら、「1990年代」とだけ(笑)。

──ザックリとしているがゆえ、“1990年代”というキーワードには様々な可能性があり得たと思うんですが、逹瑯さんはどういうイメージでしたか?

逹瑯:うちらの青春時代なので。だったら自分の中でハマるものを掘り下げていったほうが楽しいと思ったから、“俺がガキの頃からずっと好きなままの1990年代って、どこなんだろう?”と考えて、そこから掘り下げていきました。THE YELLOW MONKEYとか吉井(和哉)さんを俺はすごく好きだけど、吉井さんが影響を受けていたルーツをちゃんと調べて掘り下げたんです。あの人のルーツにある歌謡曲と洋楽のうちの、今回は“洋楽のほうをちょっと掘ってみるか”って聴き漁って、”あ、こういうところからこう繋がってきてるんだ”って。そこら辺を掘りながら、“こっち系いいな”って。実際に聴いていたのは1980年代とかの洋楽でしょうけど、そこら辺もちょっとアレンジに取り入れた空気感で曲をつくっていきましたね、俺は。そこからMUCCアレンジが加わって、「今後どこかタイアップが決まりそうになったら持って回りましょう」という方向で、今はストックしているんですけど。この先リリースされるかどうかまだ分かんないです。

──吉井さんはデヴィッド・ボウイの影響が強い印象なのですが、具体的にはどのアーティストですか?

逹瑯:いろいろと聴いている中で、自分の中でいちばんピンときたというか、メロディーとかも好きだったのはフー・ファイターズでしたね。

──ぜひ逹瑯さんのその曲を聴いてみたいです。ミヤさん作曲の「愛の唄」は、デモの時点でどのくらい仕上がっていたんですか?

逹瑯:大まかなスケッチは、ほぼほぼ今とそれほど変わってないですね。イメージとしては、BUCK-TICKの「唄」みたいな、ちょっと重めのミディアムで色気のあるロックでシンガロングできるもの、という着想から作曲に取り掛かったっぽいので。“あぁ、分かるわ。その匂いね”って。そうなった時に、遊びながら歌詞を書いていきました。

──「愛の唄」という言葉はどのタイミングで出てきたんですか?

逹瑯:全部作詞が終わってタイトルを決める時ですね。メジャーレーベル一発目のシングルだからニュースも出るだろうし、25周年イヤーが終わった一発目は“どんな曲なんだろう? MUCCの次の展開どうなるんだろう?”って興味持つだろうなと思った時に、“この曲調で一番ギャップのあるタイトルにしたい”と思って。世の中に溢れているシンプルなタイトルで、みんながそれを聞いたら“こんなタイプの曲だろうな”ってイメージするタイトルは、「愛の唄」かなって。

──たしかに、優しいピースフルな曲かと想像しました。

逹瑯:うん。で、曲を聴いたら“こうくるか!”って仕掛けになるだろうなと。“うた”って言葉を平仮名なのか漢字なのかどうしようかな?と考えた時に、最初のイメージがBUCK-TICKの「唄」なので、「愛の唄」にしようと。

──そのストーリーを聞いただけでもう、グッときます。歌詞については後ほど掘り下げたいですが、楽曲アレンジに関してはどう感じましたか?

逹瑯:いつぐらいから出てきたのか分からないですけど、この空気感は、ある一時期から出てきたMUCCの得意ジャンル、ニュースタンダードな路線ですよね。はっきりとは分からないけど…『脈拍』(13thアルバム/2017年発表)ぐらいからかな。

──メジャーレーベル徳間ジャパン第一作ということで、もっと一般受けを狙う、みたいな発想は全くなかったわけですよね?

逹瑯:うん、今のMUCCがそれやっても薄まるでしょう。得がない気がするなぁ。フィールドを変えて新しい環境でやっていきましょうという一発目は、薄めるよりもより濃くしたものを出したほうがいいんだと思う。

■知ってはいけない世界■そういうドキドキ感をスパイスとして

──歌詞については、1990年代というキーワード以外にミヤさんからリクエストはあったんですか?

逹瑯:ないですね。曲調が1990年というだけで、もう好きに。こういう感じの曲だから、俺としては何か気持ち悪いラブストーリーを書きたいなって。“気持ち悪いラヴソングを書きたい”んじゃなくて、“ラヴソングを気持ち悪くしたいな”と思ったんです。本人たちはすごく綺麗なラブストーリーだと思っていて、真剣な気持ちだとしても、皮一枚、包んでいるオブラートみたいなものを剥ぐと愛憎や欲望が絡みついてくる、みたいなところをフィーチャーして。恋愛において、冷静さを欠いているぐらいのハマり具合の人たちは周りからは“アイツら気持ち悪いな”って見えたり、“純粋になればなるほど気持ち悪いぞ”っていうところを書きたかった。全部皮膚を剥いで、筋線維同士の恋人同士が愛し合ってる、みたいな感じに生々しくしたいなって。だから同じことを、曲調も変えて全部言い方を書き換えると、すげぇ綺麗なラヴソングをたぶん書けますね。羅列した言葉を上から全部置き換えて、同じ内容を一行ずつ綺麗な言葉で書いていったら、全然違う綺麗なラヴソングになる。

──肉欲もちゃんと認め、綺麗ごとではない部分を描いているからこそ、生きた人間同士の恋愛の真実が浮き彫りになっていますよね。生々しいんですが、嫌悪感は不思議とないんです。ここまで振り切るのに迷いはなかったですか?

逹瑯:そうですね。ギリギリのラインの気持ち悪さを詞として落とし込むというか、遊びながら書いていたので。

──谷崎潤一郎の『痴人の愛』をふと思ったのですが、非常に文学的ですよね。

逹瑯:読まないので、全然分かんない(笑)。歌詞を書いている中でも、今回BUCK-TICKリスペクトはめっちゃ強いですね。俺が小学生の頃、兄ちゃんの部屋にあった『TABOO』(4thアルバム/1989年発表)のカセットテープを、兄ちゃんがいない間に盗み聴きしてたんです。その「SEX FOR YOU」がめちゃくちゃ衝撃だったんですよ。“こんなエッチな曲があるのか?!”と。あの時の衝撃を未だに覚えているので、今回“SEX”って単語を遣いたくて。それも、勢いのあるものじゃなくて、このドッシリとしたグラマラスな世界で遣いたかった。最近は、「子どもが出来て家族で聴いてます」みたいなファンの方が増えてきているので、そういう小さな子どもが「お母さん、何聴いてるの?」みたいな。そんなインパクトがあったらずっと覚えてるだろうなって思うんです。

▲ミヤ(G)
──逹瑯少年がかつて櫻井敦司さんの筆致に震えて、見ちゃいけないもの見た、禁断の世界に触れた、そのドキドキ感が投影されているんですね。

逹瑯:知らない世界だったし、知ってはいけない世界をくれた気がする。そういうドキドキ感がスパイスとしてあったらいいなって。

──大胆な言葉遣いは“何かしらの覚悟があったのかな?”と想像していましたが、櫻井さんへの敬意があったんですね。

逹瑯:覚悟は別にないですけど、想いはあるかな。

──漢字の選び方を、歌詞カードを見て初めて知る楽しみもあります。“ハイになる”というフレーズに“廃”を用いるなど、デカダンな言葉選びにこだわりを感じました。

逹瑯:最近、フィジカルでCDを手に取ってくれる人って貴重だなと思うんです。そこにある“モノ”に楽しみを覚えている人にちゃんと楽しみを提供したい、というか。サブスクだと歌詞も垂れ流されていってしまうので、ちゃんと読み物として、言葉の選び方とかでも楽しませてあげたいなっていう感じかな。

──歌唱に関してはどうでしょう? レコーディングはいかがでしたか?

逹瑯:このタイプは結構得意分野なので、スムーズでしたね。

──徳間ジャパンのプロデューサー(宗清氏)は厳しい選択眼をお持ちの方という印象です。今回は逹瑯さんに何かおっしゃいましたか?

逹瑯:レコーディングはスケジュールの都合で立ち合いがなかったんで。楽曲に関しての感想はいっぱい言ってくれますけど、「こうしたほうがいいんじゃないか?」とかの意見はほぼなかったかな。「この曲がこうだったら、それを軸に付随するアイデアとしてこういうふうに思うんだけど、どう?」とか。こっちからもそういう相談はいっぱいあるんですけど、楽曲そのものに関しては「最高です!」しかなかったですね。せめぎ合いがあったのは、シングルとして出す時の曲数や、パッケージの形態をどうするか?というところ。メンバーとレコード会社とのディスカッションがあったぐらいでしたね。この曲以外にメンバーが出した曲を「どの曲もしっかりしててクオリティー高いね」と言ってくれましたし、“おだてられてるのかな?”と思うぐらい、手放しで好きにさせてくれましたから。

▲YUKKE (B)
──それだけMUCCを認めている、ということですね。ミュージックビデオも濃かったです。

逹瑯:監督のYUTAROくんがすごくアーティスティックなので。ソロのほうでも撮ってもらっていて、昔から知ってるんですけど、MUCCとしてちゃんと絡むのは今回が初めてでした。MVはだいたいいつも「ここのカットをこうして」とか、特にミヤさんが細かく指示するんですけど、「愛の唄」のMVはほぼほぼ一発オッケーでした。

──演奏シーンと両軸で描かれる妖艶なシーンは、男女の絡み合いではなく、女性一人だけという表現の仕方も良かったです。

逹瑯:曲のストーリーを追っていくというより、曲から感じる匂いをヴィジュアルに落とし込んだという。イメージビデオに近いですよね。

──今回の衣装は、楠本まき先生の世界観を彷彿とさせます。揃いの衣装というアイデアはどなたが?

逹瑯:「お揃いにしようか」と言ったのは俺です。「25周年イヤーが終わった次の一発目の新しい動きとして、3人が揃いの衣装でバンと出たらインパクトあるんじゃない?」って。ずっとやってなかったから、このタイミングでね。最初は「完全なお揃いにしようか」と言っていたんですけど、「パッと見、統一感がありつつ、マイナーチェンジして一人一人アレンジされている感じにしようか」と。で、こうなりました。

■25周年はずっと追われていたので■今年は一つ一つとしっかり向き合いながら

──カップリングの「Violet」は1990年代というか、1980年代後半ぐらいな印象を受けました。

逹瑯:1990年代をキーワードとして曲をつくっていったら、YUKKEさんだけ1980年代な空気感が…(笑)。

──遡り過ぎたんですね(笑)。

逹瑯:それをリーダー(ミヤ)が拾い上げて、さらに色を濃くした感じです。

──「愛の唄」との対比的なバランスも良いと思いましたし、『Timeless』(コンピレーションアルバム/2023年12月)の3曲目「under the moonlight」に通じる空気感も漂います。

逹瑯:そうですね、あそこら辺からMUCCには1980年代後半、1990年代の流行りがきてるんですよ。「under the moonlight」もそうだし、たぶん「99」(『Timeless』収録曲)辺りからかな。MUCCの音像の旬というか。

──今、当時のサウンドが注目されていますので、それに先駆けていたわけですよね。「Violet」のギターソロに、BUCK-TICKの「…IN HEAVEN…」(3rdアルバム『SEVENTH HEAVEN』/1988年)の今井寿さんのギターサウンドを想いました。

逹瑯:Aメロのギターのバッキングは、布袋(寅泰)さんが弾いてるようにしか思えないしね。布袋さんのデッカイ体でギターをこうやって振り回しながら、踊りながら弾いてもらっているようなイメージ…うちのギターの人は小さいので、ライヴでどうなるんやろうか(笑)。

──ライヴで聴くのが楽しみです。歌っていらしても気持ちいい曲なんじゃないですか?

逹瑯:そうですね。この曲はYUKKEさんの仮歌からもう、途中の“Violetな~”とか入っていて、キャッチーだったからそのまま遣っているんですよ。

──ラップと歌が重なる部分も印象的ですが、あれは最初からですか?

逹瑯:バックにあるラップは、ミヤさんがアレンジの段階で付けたんです。

──それで作曲者クレジットが“YUKKE・ミヤ”のダブル表記になっているんですね。冒頭のシンセの旋律はX JAPAN感もあって、様々なオマージュを発掘しながら聴くのも楽しそうです。

逹瑯:いろんな遊びを散りばめているので、音作りから何からリーダーに訊いたらいっぱい出てくると思います。MVも撮ってるんですけど、それも遊びばっかりだし、本当に遊びながらつくっていて。

──楽しみながら制作できているんですね。CROWN TOKUMA SHOP限定盤には、特別ヴァージョン8cmCDとボイスアラーム時計が付属します。3タイプ共通で付く8cmCDには、ミヤさん、YUKKEさんがヴォーカルを務める「愛の唄」を収録。これはどなたのアイデアですか?

逹瑯:ミヤさんかな? それも遊び心で。(8cmCD再生用の)アダプターをどこかで買うんだったら、オフィシャルで作ったら欲しい人はうれしいかなと思って、グッズとして販売します。

──ボイスアラーム時計も可愛いですよね。

逹瑯:“なんで時計なの?”とは思うんですけど。徳間ジャパンの人が「面白いんで、時計作りませんか?」と謎のプレゼンをしてきたので、全力で「やりましょう!」って(笑)。昔のメジャーの特典っぽいですよね。

──ツアーは<Love Together>と題し、10組のサポートバンドを迎える対バンスタイルで開催されます。どんなツアーにしたいですか?

逹瑯:単純に楽屋に人が多いだろうから、うちら自身は楽しみたいし、お客さんには“新しいものを知る”ってことも楽しんでほしいなと思います。“好きなアーティストだけ”を観たい気持ちは分かる、俺も実際そうだし。でもね、どんどん輪を広げていきたいんですよ。 今のこのシーンをどうにかしたいわけでもなく、面白いことをしたいだけで。ヴィジュアル系でこういうことを誰もまだやっていないんだったら、うちらがやるかというだけなんですけどね。

──なるほど。

逹瑯:半年空けて、久しぶりのMUCCのツアーだから、“本当は全部ワンマンで観たかった”という人もいるだろうけどね。でも、そういう人たちも“どこでMUCCを知ってくれたんですか?”となった時、対バンやイベントで知ってくれた人も多いと思うんですよ。将来的に見て、そういうクロスポイントの一つになったらいいなと。出てくれるバンドにとってもそうだし、うちらにとってもそう。ゲストバンドを観に来た人がその後のMUCCのライヴに来てくれるようになるかもしれないし。そういうイベントにしたいな。

──人のためであり、自分たちのためであり、という?

逹瑯:そうそう。こういうことをするバンドが増えたらすごくうれしいし、今回出てくれるバンド、例えばΛrlequiΩとかvistlipとか、DEZERTでもいいんだけど、その世代の頑張ってる奴らがこういうイベントを自分たちのリリースツアーとしてやることで、いろいろな人に対バンの音を聴いてもらうことができるわけで。それが手っ取り早いと思うんですよ、広げていったりできる。ワンマンツアーは、その後にちゃんと組めばいい。だから、今回こうやって縁を持った人たちが次にツアーをする時、「ゲストで来てくれませんか?」って声が掛かったら、スケジュールとか条件さえ合えば、「あの時、力を貸してくれたんだから、うちらも全然行きますよ」って。そういう関係性を作れたらいいな。

──それってパンク/ラウド界隈では普通のことですけど、ヴィジュアルシーンは新しいバンドと自然に出会えるようなイベントが、以前に比べて減っていると感じます。使命感という肩肘張ったものではないにせよ、そういったシーンの状況に風穴を開けたい、というのはありますか?

逹瑯:使命感を持ってこのシーンを!とやってるのはSORA(DEZERT)じゃないですか。俺はもうちょっと力を抜いて、“楽しそうだな”ってことだけやります(笑)。使命感を持ちながら、と言っちゃうと疲れちゃうので。

──MUCCは既にシーンに長年貢献されていて、背中を見て走っているアーティストがいっぱいいると思いますので。2024年はどんな1年にしたいですか?

逹瑯:去年は忙し過ぎて、充実していたかどうかも分からず、ただ走り抜けて“とにかくやったわ”という感じなので。今年は、充実した1年に感じられる終わり方ができればいいかな。25周年はずっと追われていたので、今年はしっかり一つ一つのイベントとかアクションと向き合いながらちゃんとやりたいですね。

取材・文◎大前多恵

■47thシングル「愛の唄」

2024年6月4日(火)リリース

▲初回盤
【初回盤(CD+DVD)】TKCA-75215 ¥2,800(税込)
▼CD ※全4曲収録
1. 愛の唄
2. Violet
3. 愛の唄 (Original KARAOKE)
4. Violet (Original KARAOKE)
▼DVD
1.「愛の唄」Music Video
2.「Violet」Music Video
3. Documentary of 愛の唄

▲通常盤
【通常盤(CD)】TKCA-75216 ¥1,350(税込)
▼CD ※全4曲収録
1. 愛の唄
2. Violet
3. 愛の唄 (Original KARAOKE)
4. Violet (Original KARAOKE)

▲CROWN TOKUMA SHOP限定盤
【CROWN TOKUMA SHOP限定盤】TKZA-10035 ¥8,800(税込)
・特別ヴァージョン8cm CD
・ボイスアラーム時計
※3タイプ:CD共通/時計メンバー別
▼8cmCD
1. 愛の唄
2. 愛の唄 (Original MiyaOKE)
3. 愛の唄 (Original YukkeOKE)
▼MUCC Original Voice Alarm Clock
※逹瑯モデル/ミヤモデル/YUKKEモデル
※“メンバーボイス” “メンバーによる時計盤面デザイン” “カラー”が異なるメンバー別モデル
※時計の型は同じです

■シングル「愛の唄」発売記念インストアイベント

▼<Sign & Together!> ※サイン&握手会
※購入したCDのジャケットにメンバーがサイン。さらにメンバーと握手も。
6月05日(水) 東京・エンタバアキバ
・18:00〜 参加メンバー:逹瑯
6月06日(木) 東京・タワーレコード錦糸町店
・18:00〜 参加メンバー:YUKKE
6月07日(金) 東京・タワーレコード新宿店
・18:00〜 参加メンバー:ミヤ
6月14日(金) 大阪・タワーレコード梅田NU茶屋町店
・18:00〜 参加メンバー:逹瑯
6月21日(金) 仙台・タワーレコード仙台パルコ店
・18:00〜 参加メンバー:ミヤ
6月28日(金) 名古屋・タワーレコード名古屋パルコ店
・18:00〜 参加メンバー:YUKKE
7月05日(金) 福岡・タワーレコード福岡パルコ店
・18:00〜 参加メンバー:逹瑯、ミヤ、YUKKE

●対象商品
・初回限定盤 2,800円(税込)
イベント会場限定特典:オリジナルデザインポストカード(予約限定ポストカード[5月18日〜5月26日]/発売記念限定ポストカード[6月4日〜])
※イベント実施店舗にて初回限定盤を予約、もしくは購入した方に差し上げます。絵柄は異なります。
・通常盤 1,350円(税込)
※イベント参加方法は後日発表致します。各店舗へのお問合せはお控えください。
(問)hansoku-info@tokuma-japan-c.co.jp

■全国ツアー<MUCC TOUR 2024「Love Together」>

6月09日(日) Spotify O-EAST
open17:00 / start18:00
※朱ゥノ吐+会員限定ワンマン公演
6月10日(月) Spotify O-EAST
open12:00 / start13:00
※ワンマン昼公演
6月15日(土) GORILLA HALL OSAKA
open17:00 / start18:00
※サポートバンド:キズ
6月16日(日) GORILLA HALL OSAKA
open17:00 / start18:00
※サポートバンド:NoGoD
6月22日(土) 山形ミュージック昭和session
open17:30 / start18:00
※サポートバンド:甘い暴力
6月23日(日) 仙台Rensa
open17:15 / start18:00
※サポートバンド:甘い暴力
6月29日(土) 名古屋ボトムライン
open17:15 / start18:00
※サポートバンド:vistlip
6月30日(日) 名古屋ボトムライン
open17:15 / start18:00
※サポートバンド:vistlip
7月03日(水) 渋谷WWW X
open18:15 / start19:00
※サポートバンド:CHAQLA.
7月06日(土) 福岡BEAT STATION
open17:30 / start18:00
※サポートバンド:MAMA.
7月07日(日) 福岡BEAT STATION
open17:30 / start18:00
※サポートバンド:MAMA.
7月11日(木) 柏PALOOZA
open18:15 / start19:00
※サポートバンド:JILUKA
7月20日(土) LiveHouse浜松窓枠
open17:30 / start18:00
※サポートバンド:ΛrlequiΩ
7月21日(日) LiveHouse浜松窓枠
open17:30 / start18:00
※サポートバンド:ΛrlequiΩ
7月26日(金) 東京キネマ倶楽部
open18:15 / start19:00
※サポートバンド:色々な十字架
7月27日(土) 東京キネマ倶楽部
open17:15 / start18:00
※サポートバンド:色々な十字架
8月03日(土) 水戸VOICE
open17:15 / start18:00
※サポートバンド:DEZERT
8月04日(日) 水戸VOICE
open17:15 / start18:00
※サポートバンド:DEZERT
・1Fスタンディング/2F指定席:Spotify O-EAST、名古屋ボトムライン、東京キネマ倶楽部
・スタンディング:上記以外の会場
▼チケット
前売 7,800円(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※山形ミュージック昭和session公演はドリンク代なし
一般発売:5月4日(土)~
・イープラス:https://eplus.jp/mucctour2024lt/
・チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/mucctour2024lt/
・ローソンチケット:https://l-tike.com/mucctour2024lt/
※6月29日(土), 30(日)名古屋ボトムライン・7月20日(土), 21日(日) LiveHouse浜松窓枠公演はイープラスのみ

■<MUCC TOUR 2024「Love Together」>追加公演2DAYS

8月10日(土) 神奈川・YOKOHAMA BAY HALL
open16:00 / start17:00
8月11日(日) 神奈川・YOKOHAMA BAY HALL
open15:30 / start16:30
▼チケット
前売 7,800円(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※スタンディング
一般発売:2024年7月13日(土)
【朱ゥノ吐+会員・虚無僧DU MODE会員先行】
受付期間:6月20日(木)13:00〜6月26日(水)21:00
入会:https://fanicon.net/fancommunities/4122

■目黒鹿鳴館2days<逹瑯爆誕祭><目黒爆音祭>

▼<逹瑯爆誕祭>
8月21日(水) 東京・目黒鹿鳴館
open18:00 / start18:30
前売:7,800円(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※スタンディング

▼<目黒爆音祭>
8月22日(木) 東京・目黒鹿鳴館
open18:00 / start18:30
前売:12,000円(税込) Tシャツ付チケット
※入場時ドリンク代別途必要
※スタンディング

【一般発売】6月8日(土)

■MUCC主催イベント<LuV Together 2024>

9月16日(月/祝) 東京・EX THEATER ROPPONGI
▼出演 ※順不同
アンティック-珈琲店-
キズ
YUKI-Starring Raphael-
lynch.
MUCC
※チケット詳細後日発表

■Blu-ray『MUCC 25th Anniversary TOUR Grand Final Bring the End to「Timeless」&「WORLD」』

2024年8月21日(水)発売
【特別特装盤 (朱ゥノ吐+会員限定生産盤)】
MSHN-198〜199 11,250円(税込)
受注受付期間:6月9日(日)21:00〜6月22日(土)23:59
入会:https://fanicon.net/fancommunities/4122
▼特典映像
『Documentary of MUCC 25th Anniversary TOUR「Timeless」完全版』
「想 -so-」Music Video
「耀 -yo-」Music Video
「99」Music Video
「サイレン」Music Video
「Timeless」Music Video
※特製ブックレットP68付き
【通常盤】MSHN-200 5,000円(税込)
▼収録曲
01. ホムラウタ
02. サイレン
03. 咆哮
04. 99
05. 謡声 (ウタゴエ)
06. ファズ
07. 最終列車
08. 路地裏 僕と君へ
09. ガーベラ
10. アンジャベル
11. 想 -so- feat. Hiromi Gotoh & Ojiro Toshikura
12. 雨のオーケストラ feat. Killer’s Orchestra
13. 25時の憂鬱 feat. Sakura
14. 志恩 feat. Sakura
15. G.G.
16. アゲハ feat. Ken
17. 気化熱 feat. Ken
18. 耀 -yo-
19. フライト
20. ニルヴァーナ
21. 名も無き夢
22. リブラ feat. Killer’s Orchestra
23. 蘭鋳
24. 娼婦
25. WORLD
26. Timeless feat. Killer’s Orchestra
共通特典映像:迫り来るMulti angle

■MUCC メンバーソロFC旅行企画

【逹瑯 <台湾で遊びたいワン!>】
日程:2024年8月30日(金)〜9月1日(日)
場所:台湾(台北)
内容:観光バスツアー・アコースティックLIVE
料金:249,480円(別途燃油・諸税など)
応募期間:4月18日(木)〜5月9日(木)
※後日応募ページ公開
【YUKKE <タイトル未定>】
日程:2024年11月9日(土)〜11月10日(日)
場所:埼玉県某所
内容:キャンプ企画
詳細:後日発表
【ミヤ <タイトル未定>】
日程:2024年12月7日(土)〜12月8日(日)
場所:???
内容:???
詳細:後日発表

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