玉手箱で老人に“解せない”ストーリー『浦島太郎』超えの王道物語は、30~40代男女が「大人になってからも好きなお話」【トップ3】

亀を助けたのになんで?(photoAC)

子どもの頃、親や幼稚園の先生から読み聞かせてもらっていたお話を大人になっても覚えている人は多いだろう。最近はコンプライアンスの波で、童話や昔話も内容や表現がマイルドに変化している。例えば、『桃太郎』では、犬、猿、キジは家来ではなく“仲間”とされ、悪い鬼との争いも力ではなく大きな声で懲らしめるという内容になっている。時代とともに変化していくお話。そこで今回は30~40代の男女100人に「大人になってからも好きなお話」について聞いてみた。

第3位(6.0%)は、『浦島太郎』。

『浦島太郎』は、子どもたちにいじめられていた亀を浦島太郎が助け、そのお礼に竜宮城へ招待される物語。そこで乙姫様に出会い、夢のような楽しい毎日を過ごすが、家に残したままの両親を思い出し、帰ることを決心。乙姫様から開けてはいけない玉手箱をみやげに手渡されて地上に戻ると、3年だと思っていたがすでに300年の時間が過ぎており、悲しくなった浦島太郎が玉手箱を開けると、おじいさんになってしまったという結末だった。

「玉手箱を開けなかったらどのような世界になっていたのかと、今でも想像力を掻き立てられるところが良い」(38歳/女性/主婦)

「亀を助けたことにより竜宮城でもてなしてもらったのに、もらった玉手箱を開けたら、おじいちゃんになって残りの人生が突然短くなってしまったことが解せないから印象に残っている」(45歳/女性)

「玉手箱を開けてお爺さんになってしまうシーンが印象的。だいたい、良いことの後には悪いことがやってくる」(41歳/男性)

「亀を助けたお礼に竜宮城で宴会して楽しむところが好き」(42歳/男性)

■第2位はハッピーエンドの『シンデレラ』

第2位(7.0%)は、『シンデレラ』。

義理の母と姉たちにいじめられる毎日を送っていたシンデレラが、王子が婚約者を探すために城で開いた舞踏会へと、義理の姉たちに邪魔をされながらも魔法使いの力を借りて参加、王子に見初められるが、魔法が解けてしまうため0時に急ぎ帰ったため、ガラスの靴の片方落としてしまう。王子はガラスの靴を手がかりにシンデレラを探し、2人は結婚して幸せに暮らしたという話だ。

「苦労した人が報われて幸せになる話なので、大人になってから心に刺さる」(36歳/男性/学生・フリーター)

「魔法をかけてもらってガラスの靴とカボチャの馬車で舞踏会へ……というところが夢のようで大好き。最後にガラスの靴を落とすというのも趣がある」(34歳/女性)

「シンデレラの優しさが好き」(40歳/女性/営業・販売)

「最後には王子様と結ばれるから」(41歳/女性/総務・人事・事務)

「世の中は不公平なので現実には絶対にあり得ないことだけど、やっぱり最後に報われるのは憧れる」(42歳/女性/主婦)

■第1位は仲間と頑張る『桃太郎』

第1位(20.0%)は、『桃太郎』。

冒頭でも触れた『桃太郎』は、大きな桃から生まれた桃太郎が、おじいさんとおばあさんに大切に育てられ、強い少年に成長。悪い鬼が人々を困らせていると聞き、鬼ヶ島に旅立つ。その道中に出会った犬、猿、キジをきびだんごと引き換えにお供にし、みんなで力を合わせて鬼ヶ島の悪い鬼たちと戦い、征伐する物語。

「典型的な勧善懲悪ものだから」(35歳/男性/会社経営・役員)

「きびだんごを渡して仲間を増やしていくところが好き」(34歳/女性/主婦)

「桃太郎の活躍が面白いから」(34歳/男性/総務・人事・事務)

「桃から生まれるというのが面白い」(30歳/男性)

「仲間を集めて鬼を退治するところが好き」(31歳/男性)

「いちばんオーソドックスな昔話だから」(39歳/男性/営業・販売)

■「大人になってからも好きなお話」ランキング
1位 『桃太郎』
2位 『シンデレラ』
3位 『浦島太郎』
4位 『ぐりとぐら』
5位 『かちかち山』
5位 『さるかに合戦』
5位 『白雪姫』
5位 『赤ずきん』
5位 『人魚姫』
5位 『アリとキリギリス』

© 株式会社双葉社