欧米で山火事、地域住民が避難 米ニューメキシコ州で1人死亡

[19日 ロイター] - 欧米で発生している山火事により地域住民が避難を余儀なくされている。米ニューメキシコ州では山火事により少なくとも1人が死亡、2人が負傷したほか、ギリシャの首都アテネ郊外では強風などで延焼が続いているという。

ニューメキシコ州当局によると、18日遅くの時点で家屋など約1400軒が損傷したほか、同州ルイドソの全住民約7000人が避難。グリシャム州知事はリンカーン郡とメスカレロ・アパッチ居留地に非常事態を宣言した。

またカリフォルニア州でも15日にロサンゼルス北西部で発生した山火事により、少なくとも1万2000エーカーが焼失。消防当局がなお消火活動にあたっている。

米国立気象局(NWS)によると、今週に入り各都市で数十年ぶりの最高気温を記録。熱波が米中部から東部に広がっているためで、当局は致命的な気象現象になる恐れがあると警告している。

一方、ギリシャではアテネの南方30キロにあるクロピア(コロピ)市で発生した山火事が強風によって燃え広がっており、住民が自宅や事務所から避難。同市とアテネ郊外を結ぶ幹線道路が通行止めとなった。

死傷者は報告されていない。消防当局は、火の勢いは弱まったがまだ消えておらず、強風によって火の粉が飛び、すぐに新たな火災を引き起こす可能性があるとした。

消防当局によると、18日には全国で40カ所以上の火災が発生。19日には少なくとも6カ所の火災に数百人の消防士が派遣された。

火災の原因は現時点で不明だが、地域の大部分では数週間雨が降っておらず、広範囲にわたり乾燥しているという。

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