札幌復帰も?ディナモ・ザグレブが金子拓郎の完全獲得に消極的な理由とは

金子拓郎 写真:Getty Images

2023/24シーズンのクロアチア1部リーグ戦を終えたMF金子拓郎。先日には、古巣北海道コンサドーレ札幌の公式戦を現地観戦しているが、ディナモ・ザグレブへの期限付き移籍期間満了まで残り約10日となる中、サンフレッチェ広島、ディナモOBのミハエル・ミキッチ氏が同選手の去就を占った。

金子は昨年7月、札幌からディナモへ買い取りオプション付きの1年レンタルにより加入。昨年12月まではクロアチア1部リーグで1ゴール5アシストと結果を残していたが、今年1月以降はわずか1ゴール。今年4月には一時スタメンを外れていた。

金子の取引内容については、クロアチア紙『Sportske Novosti』が以前、レンタル料40万ユーロ(当時約6200万円)、買い取りオプションの設定額110万ユーロ(約1億8000万円)と報道。完全獲得には消極的という見方もあったという。

同紙が今月18日に掲載したミキッチ氏へのインタビュー記事によると、同氏は「金子は今年で27歳になるし、もう若くない。将来的にあまり魅力的な売却選手ではない。もしディナモが完全獲得するのであれば、金子は今後2,3シーズンにわたりディナモでプレーすることになるだろう。彼がレギュラーになるのであれば、完全獲得する価値はある」と指摘。その上で「ディナモにとっての最善策は、期限付き移籍期間の延長で合意を取り付けることだ」と私見を述べたという。

一方、札幌はJ1第18節終了時点で2勝5分11敗と最下位に低迷。2023年度の純損失4億1202万2000円と6期連続赤字であり、昨季終了後に外国人選手の獲得はゼロ。三上大勝代表取締役GMがミハイロ・ペトロヴィッチ監督の今季続投、今夏補強を明言しているだけに、ディナモ側の姿勢次第では金子復帰の可能性が高まる。

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