「四十肩」だけど… 前年覇者の谷原秀人は若い世代をいじめたい

四十肩でも頑張る谷原秀人(撮影/石井操)

◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 事前(19日)◇西那須野CC(栃木)◇7036yd(パー72)

昨季まで3年で毎年優勝している45歳の谷原秀人は今年、「故障しかしていない」と苦しんでいる。2月のアジアンツアー「インターナショナルシリーズ オマーン」をぎっくり腰で、2週前の「BMW 日本ツアー選手権」は国内開幕前から続く「四十肩」で初日後にいずれも棄権した。

肩の痛みは現在も肩甲骨の可動域を制限し、ショットのフィニッシュも「(腕が)後ろに行かない」とままならない。発症直後は「生活にも支障があった」と服を着るのも難しく、ケアに努めて「痛くない所を探しながら、スイングを変えて。痛いなりにスイングは見つけた。ちょっとずつ振れるようになってきた」と模索してきた。

昨年大会、3位から出た最終日に「66」で回り、選手会長として手渡すはずだった優勝ジャケットに自ら袖を通した。通算24アンダーで並んだ当時20歳の長野泰雅をプレーオフで下した18勝目。「いま思えばよくそんなにスコアが出たなという気持ちもあるけど、本当は26アンダーあたりを想定していて。若い子たちがモタモタしてくれて良かった」と振り返る。

今年も若い世代に優勝を明け渡すつもりは微塵もない。長いクラブは思うように振れなくても、培ってきたショートゲームを武器に勝負に臨む。5月「中日クラウンズ」では首位発進もしてみせた。「ちょっとずつですけど状態は良くなっていて、あとはどれだけ若い子たちをいじめられるか。そんな楽しみを持ちながら一週間を楽しめれば」。不惑の谷原が、大会を熱く盛り上げる。(栃木県那須塩原市/石井操)

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