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山形市は19日、2021年から休業している老舗料亭・旧千歳館(同市七日町4丁目)エリアの改修事業について、同館と、庭園を含む花小路公園(仮称)の基本設計を公表した。母屋内に宿泊や飲食などのスペースを設け、2棟ある離れはそれぞれ宿泊施設、カフェとする。公園にはステージを有するイベント広場や枯れ山水を整備する。26年中を予定していた供用開始が、27年度となる見通しも明らかにした。
国登録有形文化財の母屋には大正ロマンの風情を生かした宿泊機能、山形の食文化を伝える地産地消レストランをそれぞれ備える。エントランスホールには、市がJR山形駅東口周辺に整備を目指す「日本一の観光案内所」と連携した受付カウンターを設置。2階は既存の大広間と舞台を活用し、やまがた舞子の演舞が鑑賞できる飲食・イベントスペースを想定する。
公園は料亭庭園をベースに、バリアフリーに対応した開放感のある空間を目指す。出入り口は周辺エリアとの動線に配慮し、母屋正面に加え、花小路エリアに接する北側、市が歩行者中心の街づくりを進める「粋七(いきなな)エリア」につながる南側の計3カ所を設ける。
建物の整備と完成後の運営は、呉服販売のとみひろ(同市、冨田浩志社長)、古民家再生によるまちづくりに取り組むNOTE(兵庫県)を中心に、工事事業者などが参画するコンソーシアム(共同事業体)が担う。来月までに市と基本協定を結び、本年度内に実施設計をまとめる。
このほか、同館を含む周辺エリアの活性化に向け、地元関係者でつくる旧千歳館エリア活性化協議会を立ち上げ、機運醸成を図る方向性も説明した。
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