中国、砂漠化対処可能な土地の53%で有効対策

中国、砂漠化対処可能な土地の53%で有効対策

15日、「砂漠化および干ばつと闘う国際デー」記念イベントの会場で、砂漠化防止に関心を持つ若者たちと交流する中国林業科学院の盧琦(ろ・き)首席科学者(左端)。(北京=新華社記者/胡璐)

 【新華社北京6月20日】今月17日の30回目の「砂漠化および干ばつと闘う国際デー」を前に、中国の国家林業・草原局の責任者は15日、記念イベントを開き、砂漠化対策の強化は生態系の安全確保につながるとして、取り組みについて次のように説明した。

 砂漠化防止の取り組みを非常に重視し、特に第18回党大会(2012年11月)以来、東北・西北・華北地域で造林を行う「三北防護林」プロジェクトなどの重点的取り組みを持続的に進め、科学化、大規模化砂漠化対策を進め、砂漠化対処可能な土地の53%で有効な対策を取った。

 「三北防護林」プロジェクトは累計で4億8千万ムー(3200万ヘクタール)の造林を行い、12億8千万ムー(約8533万ヘクタール)の退化した草原を修復し、森林カバー率が1978年の5.05%から13.84%に上昇した。退化した草原の面積は2004年の85%から70%前後まで減少し、重点対策地域では「砂漠化進行」から「緑化進行」への歴史的転換を実現した。

 モニタリングによると、この10年、北方地域で春に発生した砂嵐は年平均9.2回で、直近30年の年平均12.5回と比べて明らかに減少し、砂嵐の強度も弱くなっている。

 砂漠地域の生態環境の改善は畜産業と果樹農業の発展をもたらし、地域の経済発展を促している。砂漠地域の生鮮果物とドライフルーツの年間生産量は4800万トン、総額1200億元(1元=約22円)に達する。華北、東北などの食糧主産地では防護林によって4億5千万ムー(3千万ヘクタール)の農地が有効に守られている。

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