「みなさん熱いなと」能登半島地震の避難所で山形名物「冷やしラーメン」炊き出し 支援に多くの企業が協力【山形発】

山形市のそば店などで作る団体が6月18日、能登半島地震の避難所で炊き出しを行った。向かったのは現在も避難所となっている石川・珠洲市の小学校で、山形名物の「冷やしラーメン」200食分を振るまった。

炊き出しに向け出発準備

18日、石川・珠洲市で炊き出しを行ったのは、山形市内のそば店やラーメン店などで作る山形麺類食堂協同組合だ。

そば処三百坊・岡崎昌平さんは「石川の麺類組合の人と話をして、まだ復興が進んでいないので『なんとか来てくれるのであればお願いしたい』という話を聞いて、現実的に話を進めた」と語った。

今回は、そば店の店主など約10人が、能登半島地震の被災地・珠洲市の若山小学校で、山形名物「冷やしラーメン」の炊き出しを行った。

17日は出発に先立ち、山形市内のそば店で麺をゆでる釜や流し台などを積み込んだ。
続いて一行は、冷やしラーメンに使う麺などの材料を積み込むため、山形市の製麺所・酒井製麺所へと向かった。

県産の小麦「ゆきちから」を使った麺や山形の郷土料理「おみ漬け」、トッピングに使う寒河江産の「佐藤錦」などを積み込んだ。
炊き出しに使うこれらの食材も、県内のさまざまな企業や組合から寄せられた善意だ。

麺100食を寄付した酒井製麺所・酒井昌夫専務は、被災地は炊き出しがほとんどない状態という情報を組合員から聞き、「みなさん熱いな」と感じ、協力したいと思ったという。
また、食事処玉子屋・深瀬大輔さんは「大変ありがたいこと。食材を提供してくれた人たちの思いも背負って被災者の方に届けたい」と話し、そば処三百坊・岡崎さんは「サクランボ・冷やしラーメンのいい時期。喜んでほしい」と思いを語った。

若山小学校では、授業は再開されているが、現在も校舎の一部が避難所として利用されている。
200食分の「冷やしラーメン」は、避難所で生活する人や近くの住民に振る舞われるほか、子どもたちの18日の給食としても提供された。

山形麺類食堂協同組合・寺崎利彦理事長:
炊き出しは東日本大震災の時、毎年行っていた実績がある。その時はすごく皆さんに喜ばれた。それを糧に今回、石川の方に行ってみんなで力を合わせていきたい。ぜひ元気になってもらいたい

<炊き出し協力社一覧>
株式会社にしむら そばつゆ・冷やしラーメンスープ
酒井製麺所 ラーメン
深瀬利助商店 薄口しょう油
福島鰹株式会社東北支店 メンマ・コショウ・板カマボコ・ワカメ
佐竹農園 サクランボ「佐藤錦」
山形県漬物協同組合青年部 漬物
丸弘商会 調理台・流し台及び給排水設備
カーサービス山形 レンタカー

※寺崎利彦理事長の「崎」はタツサキ

(さくらんぼテレビ)

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