真美子夫人を悩ませる12億円新居の防犯対策…大谷の同僚が被害、昨年には「LA史上最悪の強盗事件」も

(写真:アフロ)

「メジャーリーグでは選手の妻が試合を観戦するのは当然のこと。家族が一丸となって戦うという姿勢の表れなんです。最近は真美子夫人の観戦が報道されませんが、球場に変わらず足を運んでいるのではないかと思います」(メジャーリーグ評論家・福島良一氏)

ドジャース夫人会や球場では大谷翔平選手(29)を笑顔で支えている妻・真美子さん(27)だが、数々の悩みに直面しているという。

「真美子さんはまだ英語が完璧ではないので、エージェントが手配した通訳を同行させています。ただ、美容室選びには慎重になっていました。これまで大谷選手はLAのカリスマ美容師にお願いしていましたが、今回、日本の有名ヘアサロンの海外初店舗に夫婦で通うことに決めたのです。その理由が、通訳を介すると細かなニュアンスを伝えるのが難しいため、真美子さんから『日本語が通じるスタッフがいるお店がいい』という希望があったようです」(在米ジャーナリスト)

元メジャーリーガーの田口壮氏(54)の妻で元アナウンサーの田口恵美子さん(58)は著書『メジャーリーガーの女房』で、メジャー妻の悩みをこうつづっていた。

《「お金持ちで、有名で、別世界」と思われている彼女たちはしかし、お金があるがゆえの悩みを抱え、家族関係や子供のことで悩み、夫の稼ぎを社会に還元すべく、チャリティ活動などで忙しく働いている。その上、夫の成績や怪我などで一喜一憂するから、精神的に追い詰められる人も少なくない》

そんな真美子さんを、さらに不安にさせる出来事が――。

「大谷選手が日本テレビとフジテレビによる新居報道に激怒したというのです。その理由は記者が自宅前まで来て近隣住民を取材し、中継をおこなったからだとか。新居の場所が特定されるうえ、隣人に迷惑がかかってしまうことを問題視していたそうです」(前出・在米ジャーナリスト)

■有名スポーツ選手が強盗に狙われる理由

6月12日に配信された『週刊現代』の記事は、大谷が日本テレビとフジテレビを“出禁処分”にしたと報じている。

「両局は、“行きすぎた取材をした”として、ドジャースからの『取材パス』を凍結されてしまったそうです。今回のトラブルを両局とも否定してはいません」(スポーツ紙記者)

大谷の新居が判明したのは5月22日(現地時間)のこと。地元の『ロサンゼルス・タイムズ』紙が第一報を伝え、大谷が785万ドル(約12億3千万円)で購入した豪邸は世界中の関心事となった。

「大谷選手はかねてLAで強盗事件が頻発していることを懸念していたといいます。ドジャースの選手たちも昨年、被害にあっていますから、真美子さんに被害が及ぶリスクをできる限り軽減させたかったのだと思います」(前出・在米ジャーナリスト)

真美子さんにとって、新居の防犯対策は新婚生活“最大の悩み”となったようなのだ。前出のスポーツ紙記者は続ける。

「昨年7月はフレディ・フリーマン選手、翌8月はマックス・マンシー選手、そして10月はエバン・フィリップス投手が留守中の自宅で窃盗の被害にあっています。

マンシー選手は本拠地ドジャー・スタジアムから車で帰宅する最中に自宅の警報装置が作動。設置された防犯カメラの映像には2人組の犯人が映し出されていたものの、警察の到着は逃亡後だったといいます。

フィリップス投手は約1万ドル(約157万円)相当の貴金属が盗まれました。そのなかには、結婚記念のアクセサリーがあり、夫人は大きなショックを受けたそうです。3選手の自宅を襲った犯人は現在も捕まっていません」

昨年8月、ミゲル・ロハス選手も試合後、家族とダウンタウンで食事している間に、愛車の窓ガラスを割られる窃盗被害に――。

「スポーツ選手は試合のスケジュールが明白で、ターゲットにされやすい傾向があります。 メジャーの他球団のスター選手にも窃盗被害は見られますが、特にドジャースには高年俸の選手が多いので、なおさら狙われるのでしょう。メジャーは1シーズンが長く、そのうち半分は遠征で選手が自宅にいないことも多いです。特にLAはほかの米国の主要都市のなかでも窃盗リスクが高いことは間違いありません」(前出・福島さん)

■史上最悪のLA強盗団にはセキュリティの専門家も関与か

実は今年3月、LA史上最悪の強盗事件が発生していた――。

「3月31日、LAのダウンタウンから30キロ北のシルマー地区にあるセキュリティ会社の現金保管施設から、現金3千万ドル(約45億円)が盗まれたのです。イースターの日曜日を狙った犯行で、ロサンゼルス・タイムズ紙によると、強盗団はこの施設の屋根を壊して侵入。防犯アラームを鳴らすことなく現金を盗んだといいます。

通常なら二重、三重におよぶ警報システムや、不審な動きを監視する振動センサーなどが備わっているのですが、施設の従業員も月曜に出社するまで、被害に誰も気付かなかったそうです。事件後、地元テレビ局が伝えた空撮映像には、強盗団が脱出時に開けたと思われる施設の側面の壁の穴がベニヤ板で塞がれていることが確認できました。

FBIとロサンゼルス市警が合同捜査をしていますが、現在も犯人は捕まっていません。 現地ではプロの強盗団の仕業とみられ、悪質なハッカーのほか、セキュリティの専門家も関与しているのではといわれています」(前出・在米ジャーナリスト)

LA史上、最悪の被害額となったこの強盗事件が発生したのは、大谷が住む「ラ・カニャーダ・フリントリッジ」から車で約30分弱の場所だった。前出の在米ジャーナリストは言う。

「その“最凶”強盗団に加え、有名人やスポーツ選手を専門に狙う犯罪グループも存在します。 一般的にLAの富裕層は防犯費用に平均年間5万ドル(約750万円)をかけているそうです。ドアロック、防犯カメラ、侵入者を感知する体温センサーという“三重セキュリティ”が定番です。新居の防犯については、球団や大谷選手のエージェントが真美子さんの相談に乗っていると聞いています」

“三重セキュリティ”のほかには、どんな具体的な防犯対策があるのだろうか。『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2024』の著者でスポーツライターの友成那智さんはこう語る。

「私も『ラ・カニャーダ・フリントリッジ』を以前、訪れたことがあります。もともとLAでは治安のいいエリアですが、どの豪邸にも、警備員が常駐していました。さらに大谷夫妻が防犯フェンスを設置する可能性はあると思います。 たとえばメジャー選手のレジェンド、デレク・ジーター氏の自宅は窃盗犯やパパラッチにも狙われない、大きい壁に囲まれた要塞のような造りになっています」

地域との連携も大事だという。

「先月、ロサンゼルス市は『大谷の日』を制定しました。そのため市や警察とは緊密な連絡をとりやすくなっているとは思います」(前出・在米ジャーナリスト)

在ロサンゼルス総領事館が’22年6月、在留邦人向けに改定した「安全の手引き」内の《住居の防犯対策》には、「ドア・窓の確実な施錠」「緊急連絡先リストの整備」に続き、このような一節がある。

《良好な近所付き合い 隣人に出会った時は努めて挨拶するなど親しくしておき、相互の信頼関係を普段から築いておくことが大切です》

前出の在米ジャーナリストはこう語る。

「隣人付き合いは防犯の原点です。本来、真美子さんのコミュニケーション力が最大限発揮できるはずでした。それにもかかわらず、豪邸の現地取材により、近隣との信頼関係が損なわれてしまうことを大谷夫妻はもっとも危惧していたのでしょう」

“最凶”強盗団が一日も早く逮捕されることを願うばかりだ。

© 株式会社光文社