申ジエに問われた練習の“質” 勝みなみがメジャー直前に授かった金言

勝みなみ(左)は火曜日の練習グリーンで申ジエと話し込んだ(撮影/村上航)

◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前(19日)◇サハリーCC(ワシントン州)◇6731yd(パー72)

「最近どう?」――。勝みなみはメジャーの舞台で久々に顔を合わせた申ジエ(韓国)から、軽快なトーンで声をかけられた。「いつも、すごく気にかけてくれているんです」。懐の深い元世界ランキング1位は、日本ツアーで一緒だった時からとにかく優しかった。

直近4試合連続で4日間を戦いきれず、ここ2週は1打及ばず予選落ちが続いた。ショットの状態は悪くなくても、さすがに少し考え込んでしまう。

米ツアーの賞金女王にも輝いた先輩から指摘されたのは、練習の“質”についてだったという。気持ち悪い感触を持ち続けたまま、何となく延々とボールを打っていないか。次につながる締めくくりの1球を納得いく形で終えているか。

第1組スタートに備えて開幕前日も早朝からラウンド(撮影/村上航)

「いいものを持っていても、しっかりと気持ちを乗せないと」。フィジカルとテクニックにメンタルを結び付けることで、長く太いキャリアを築くことができる。それを実践している人からの説得力あふれる言葉。開幕前日、午前7時過ぎと早朝に飛び出した練習ラウンド前のウォーミングアップでも、前日の金言を意識して丁寧に球を打って10番ティに向かった。

コースなりに打っていくことが求められるタイトな林間コースは「逆に狙い目が定まるので、もしかしたらいいかもしれない」。ゲーム序盤でミスをして流れを手放していることが多いパッティングも、かつてのようにハンドファーストを強めにして構えることで「(ボールを)運びやすい感じになった」とうなずく。

4月「シェブロン選手権」では9位に入っているメジャー(撮影/村上航)

今季のメジャーは3週前の「全米女子オープン」こそ出場を逃したが、4月「シェブロン選手権」は9位に食い込んだ。初日は10番スタートの第1組、現地時間午前7時5分のティオフで日本勢12人の先陣を切る。(ワシントン州サマミッシュ/亀山泰宏)

グリーン上がポイントになる(撮影/村上航)

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