アストン・ヴィラ、DFマートセン獲得でチェルシーと合意? 残すは個人条件のみか

アストン・ヴィラが、チェルシーからオランダ代表DFイアン・マートセンを獲得することに近づいているようだ。19日、イギリスメディア『アスレティック』や同『BBC』などが伝えている。

現在22歳のマートセンは2018年7月にPSVの下部組織から、チェルシーの下部組織に加入した。2019年9月にトップチームデビューを果たすと、その後はレンタル移籍を繰り返し、2022-23シーズンはバーンリーでプレー。チャンピオンシップ(2部)で39試合出場4ゴール6アシストを記録し、プレミアリーグ昇格に大きく貢献したほか、左サイドバックとしてリーグのチーム・オブ・ザ・シーズンにも選出された。

この活躍から昨夏にも移籍の可能性が浮上し、再獲得を目指したバーンリーと3000万ポンド(約60億円)での買い取り義務が付随したレンタル移籍でクラブ間合意に至ったことも報じられていたが、残留を望んだ同選手は、移籍を拒否し、チェルシーでのポジション争いに挑むことを決断した。

それでも、途中出場が主で出場機会が限られていた状況から今年1月にドルトムントへのレンタル移籍を決断。するとすぐに主力として起用され、ブンデスリーガで16試合出場2ゴール2アシストを記録したほか、チャンピオンズリーグ(CL)決勝にまで進出したチームに大きく貢献を果たした。

ドルトムントへのレンタル移籍を果たした際にはチェルシーとの契約延長をしたことで現行契約が2026年6月30日までとなっているマートセン。しかし、契約には3500万ポンド(約70億円)の契約解除条項も付随していることも報じられており、今夏には再びチェルシーを離れ、完全移籍となることが予想されている。

マートセン自身はドルトムントへの完全移籍を望んでいると見られていたものの、ドルトムントが契約解除条項の金額の高さに足踏みしていることもあり、今回の報道によると、来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得したアストン・ヴィラが契約解除条項を少し上回る金額を提示したことで、チェルシーと合意に達したという。

さらに、アストン・ヴィラとしては6年契約を提示しているものの、マートセンがEURO2024に参加しているため、メディカルチェックはまだ完了しておらず、個人条件でもまだ合意には達していないと見られている。それでも、個人条件での合意も目指してすでに話し合いは始まっていることも明らかになっている。

また、移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏によると、移籍金額は3750万ポンド(約75億円)で合意した模様で、すべての関係者は今週中に取引が完了することを望んでいることが伝えられている。

なお、当初はコロンビア代表FWジョン・デュランとのトレードなども話し合われていることが報じられていたが、最終的にチェルシーは単独でマートセンを売却することになりそうだ。

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