日本の有給休暇取得率が世界で最下位に…エクスペディアが国際比較調査を発表

by 本誌:宮本義朗

エクスペディアは6月20日(木)、世界11地域を対象にした2023年「有給休暇の国際比較調査」の調査結果を発表した。日本の有給休暇の取得率が最下位になったという。

本調査は、世界中の人々のワークライフバランスを調査する目的で2000年から継続的に実施しているもの。24回目となる2023年調査は、アメリカ、イギリス、カナダ、メキシコ、フランス、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド、日本、香港、シンガポールの11地域・1万1,580名を対象にオンラインで実施。調査期間は2024年3月26日(火)~4月3日(水)。

有給休暇の取得率、日本が最下位に

2023年の日本国内で働く人の有給休暇取得率は63%で、世界11地域の中では最下位だった。日本の有給休暇の支給日数は平均で19日間、そのうち有給を取得したの平均で12日間だということがわかった。

取得しない理由について最も多かった回答が「人手不足など仕事の都合上難しいため(32%)」で、その次が「緊急時に取っておくため(31%)」だった。

また、日本で働く人の47%が休み不足を「感じていない」と回答しており、これについては世界で最も高い割合になったという。ニュージーランド(45%)、イギリス(44%)がそのあとに続いている。

一方、有給休暇の取得頻度は日本が最も高く、「毎月有給休暇を取得している」の回答が32%となった。休暇を“定期的に短期間”取ることで、休み不足を感じないのではないかとエクスペディアは分析している。2番目は香港で27%だが、そのほかは軒並み1桁%となっている。

また直近の休暇で「リフレッシュできた」と感じた人の割合は日本が56%で、これも世界で1番高かった。日本で働く人の86%が「メンタルヘルスや幸福のために重要である」と回答しており、有給休暇の取得率の低さに反して、その重要性の認識は高い傾向にあるという。

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