フリー契約・大里桃子の3年ぶり3勝目を支えた軟鉄鍛造アイアン! その秘密はソールの削り方にあり?

7I~PWに『ミズノMizuno Pro 243』(N.S.PRO 950GH neo S)を使用している

「宮里藍 サントリーレディス」で3年ぶりにツアー3勝目を飾った大里桃子。彼女のクラブには興味深い工夫が隠されている。今回は、彼女が好んで使用するアイアンの詳細をレポートする。

大里が使用するアイアンは、『Mizuno Pro 243』。申ジエ(韓国)など、フリー契約の女子プロに人気のあるアスリートアイアンだ。大里は昨年終盤に試してすぐに気に入り、使い続けている。

「私はソールが突っかかるのが嫌いなんです。ソール後ろのバンスが落とされていないモデルは嫌なんですよ。このアイアンみたいにソール後方は落とされている方が好き。丸みがある形状の方が、ソールが抜けてくれる感じがあります」。ミズノのツアーレップに確認すると、ソールの抜けの良さを評価する女子プロは多いという。

『Mizuno Pro 243』は、8番以下は軟鉄鍛造で、7番から上はクロモリブデン鋼精密鍛造で作られている。大里は7番からPWまでこのモデルを使用している。

「私は、7番しか入っていないので、(クロモリブデン鋼の)飛びの影響はあまり感じないですね。8番以下の番手は(軟鉄鍛造で)打感がやわらかい感じがします。ボールに食いついてくれる感じが好きで、ラインが出せますね」

どうやら『Mizuno Pro 243』にぞっこんのようだ。他にも「あまりグースネックで作られていないのがいいですね。顔がストレートで真っすぐな感じも好きですね」とシャープな顔にも惚れ込んでいる。

3年ぶりの勝利を手にした大里。今季は持ち球をドローからフェードに変えて、断然スコアメイクが楽になったという。「フェードの方が、セカンドショットで硬いグリーンで球が止まりやすい」と語る。ラインが出せる感覚があるアイアンを使うことで、つかまったフェードを打ちやすいのだろう。

信頼できるアイアンを駆使して、フェードボールを武器に通算4勝目を手にできるのか。期待したいところだ。

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