『美しい春画-北斎・歌麿、交歓の競艶-』が今秋、「細見美術館」(京都市左京区)で8年ぶりに開催決定。海外からの里帰り作品約20件を含む、約70件の春画が展示される。
喜多川歌麿 筆 夏夜のたのしみ 個人蔵【前期展示】
春画とは一般的に人間の性愛を描いた絵画の総称で、男女の姿がおおらかに、ときにユーモアをもって描かれている。江戸時代には「笑い絵」とも呼ばれ、浮世絵の普及とともに、大名から庶民まで貴賤を問わず、男女対等に楽しまれていた。
今回はそんな春画をテーマにした、同美術館で2016年以来、8年ぶりとなる展覧会。1点ものである絵画作品『肉筆春画』に焦点をあて、海外からの里帰り作品約20件を含む、精選された美麗な春画約70件が展示されるという。
鳥文斎栄之 筆 貴人春画巻 個人蔵【巻替あり】
春画は個人の密かな楽しみという常識を覆す喜多川歌麿の大作や、書籍などで存在は知られながらも、公開の機会がほとんどなかった作品も登場。なかでも、葛飾北斎の『肉筆浪千鳥』は日本の美術館では初公開となる。
『美しい春画-北斎・歌麿、交歓の競艶-』は9月7日より、「細見美術館」で開催される。