9番パー3で「毎年の恒例行事」も…3連続バーディでカムバック 鶴岡果恋は充実の復帰戦に

鶴岡果恋が復帰戦で上々の滑り出し(撮影:上山敬太)

<アース・モンダミンカップ 初日◇20日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6688ヤード・パー72>

3週前の「ヨネックスレディス」競技終了後にスコア誤記による過少申告で失格処分になった鶴岡果恋。心機一転、ここが3試合ぶりのトーナメントになったが、ブランクを感じさせず1アンダーで滑り出した。

2番でバーディを先行させながら、9番パー3ではティショットを池に落としダブルボギーを喫した。「ピン筋に飛んで、『うわー、すごいいいな』と思ったら池にいっちゃいました」。ティが前に出されたことで、実測168ヤードの設定になっていたこのホール。それによって、ちょうどいい距離のクラブが無く、飛距離165ヤードの6番アイアンでフルショットした。しかしクラブがわずかに下から入ったことでボールが吹きあがり、アゲインストの風に負けた。

ただ本人は「毎年1回は9番の池に入れちゃうんです(笑)。でも2回入れることはないし、初日にもうやったので。毎年の恒例行事ですね」と割り切ってプレー。すると右4メートルからのパットを沈めた13番から3連続バーディでカムバックに成功した。14番パー5はティショットを右の林に入れ、2打目は出すだけになったが、残り250ヤードの3打目を3番ウッドでピン奥6メートルにつけ奪ったもの。15番も右下5メートルをねじ込んだ。

“休息期間”だった先週は体調を崩したこともあり、「なかなかクラブが振れなかった」という状態で臨んだ今大会。そのなかでのアンダーパーフィニッシュに自信も深まる。「今季はずっとショットに助けられている。これといって大きなミスもありませんでした」と、多くのチャンスも作り出した。「ドライバーは少し振れていないかな。そんなには曲がってないけど」という影響も感じるが、それでもきっちりとスコアをまとめあげた。

「(ブランクは)2週間ですけど、ひさしぶりで、『試合ってこんな感じか』って思いました」。気持ちよくプレーもできている。「4日間戦えるように明日もスコアメイクして。赤字フィニッシュを目指して頑張ります」。“失意”を乗り越え、戦える充実感を噛みしめる一日になったはずだ。(文・間宮輝憲)

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