寛政中学校 放課後の居場所に学習会 学校と区内法人らが協力 横浜市鶴見区

教員やスタッフが勉強を見守った

市立寛政中学校で6月10日、区内法人らと協力して生徒の学習支援を放課後に行う取組みが初めて実施された。今後も定期的に開催し、勉強だけでなく、生徒たちが親や教員以外の大人とつながれる居場所づくりを目指していく。

部活動の全員加入が廃止となり、生徒の新しい放課後の居場所づくりについて検討や取組みを進めている同校。

今回は、生徒たちが下校前に学習できる場、親や教員以外の大人とも話せる居場所として、校内の視聴覚室に会場を設けた。実施にあたっては、区内でひとり親や生活困窮世帯の子どもたちを支援する(一社)Omoshiro(勝呂ちひろ代表)や、区社協らが協力している。

当日は約30人の生徒が参加。中間テストの2日前ということもあり、同法人のスタッフや教員に勉強で分からない部分を質問したり、談笑する生徒たちの姿が見られた。参加した生徒の1人、野村啓太さん(14)は「苦手な科目について気軽に質問できたり、集中して勉強できてありがたかった」と笑顔で話した。

今後は月2回程度を目途に学習会を開催していく。同校の中村雅一校長は「地域や外部の方々とも連携し、まずは校内に生徒たちの放課後の居場所を作り、いずれはこの取組みが地域に広がってくれたら」と展望を語った。

初の学習会を終えた同法人の勝呂さんは「親や先生には相談しづらいこともあると思う。会を重ねる中で悩みも打ち明けてくれるような関係になれたら。今後はメンタルヘルスの講師も招いて、ワークショップなどを実施していきたい」と思いを語った。

取組みに協力するOmoshiroのメンバー

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