2部降格の名門サントス、不振も連敗「4」でストップ 元鹿島MFピトゥカがスルーパスで得点演出

カンピオナート・ブラジレイロ・セリエB(ブラジル全国リーグ2部)第11節が現地時間19日に行われ、4連敗と苦しんでいた名門サントスが5試合ぶりの勝利を飾った。

かつてブラジル代表を3度のFIFAワールドカップ制覇に導いた“ペレ”こと、エドソン・アランテス・ド・ナシメント氏、元日本代表FW三浦知良、ネイマールなどが過去に所属し、コパ・リベルタドーレス3度の優勝を誇る名門サントスは、昨季のカンピオナート・ブラジレイロ・セリエAで17位に終わり、1912年のクラブ創立以降111年の歴史のなかで初の2部降格という屈辱を味わった。

失意の2023シーズンを終え、名門復活を目指す2024年。サントスはカンピオナート・ブラジレイロ・セリエB開幕前に行われたカンピオナート・パウリスタ(サンパウロ州選手権)で、第1フェーズを勝ち上がって準々決勝に進出すると、ポルトゥゲーザ、レッドブル・ブラガンチーノに勝利して決勝へ進出。決勝はパルメイラスにセカンドレグで逆転を許し、惜しくも準優勝に終わったが、1年での1部復帰に向けて期待の高まる結果を残した。

そして迎えたカンピオナート・ブラジレイロ・セリエB。サントスは最初の6試合を5勝1敗で終え、首位を快走した。しかし、第7節からまさかの4連敗を喫して急失速。昇格圏外の7位まで順位を落とし、2023年までV・ファーレン長崎で指揮を執り、契約問題を残してサントスへ加わったファビオ・カリーレ監督にも大きなプレッシャーがかかった。

苦しい状況で臨むことになった19日の第11節ゴイアス戦。終盤まで得点が生まれない状態が続いたが、80分にゴイアスGKタデウがハイボールをまさかのキャッチミス。オウンゴールでサントスが先制に成功すると、85分には昨季まで鹿島アントラーズでプレーしたMFディエゴ・ピトゥカのスルーパスからウィリアンがゴールを決めて、2-0でゴイアスを下した。サントスはこれで5試合ぶりの勝利となり、暫定ながら昇格圏内4位の勝ち点18ポイントと並んだ。

なお、この試合ではゲームキャプテンとして先発フル出場したピトゥカのほか、川崎フロンターレや名古屋グランパスでプレーしたMFジョアン・シミッチが先発、松本山雅FCでプレーしていたセルジーニョが途中出場した。対戦相手のゴイアスでは、ヴァンフォーレ甲府に所属していたパウロ・バイヤが先発出場していた。

【ゴール動画】カリーレ監督率いるサントス、ピトゥカが追加点をアシスト

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