父子で共謀“26億円不正支出” 長男が借金…父親に工面依頼か 4回目の逮捕 立件分は9億円余りに 巨額横領事件

総合建設業ヤマウラ(本社・長野県駒ケ根市)で発覚した巨額不正支出事件。元社員とその息子が新たに6845万円を横領したとして6月19日、再逮捕された。これで4回目の逮捕で、立件した被害額は9億円余りとなった。

父子で共謀 4回目の逮捕

業務上横領の疑いで再逮捕されたのはヤマウラの元社員・村田浩幸容疑者(64)と長男で辰野町の会社役員・俊樹容疑者(35)。

調べによると、2人は共謀して2021年1月、浩幸容疑者が経理を担当していたヤマウラ子会社の口座から845万円を引き出し、俊樹容疑者が借金をしていた群馬県内の会社に不正に送金、2023年4月にも6000万円を俊樹容疑者が代表を務める会社に不正に送金し、横領した疑いがもたれている。

長男が借金 父親に工面依頼か

2人はこれまでに8億3600万円を横領したとして3回逮捕・起訴され現在公判中だ。今回の容疑を合わせて警察が立件した被害額は9億円余りとなっている。

裁判では検察側は横領のきっかけは「俊樹容疑者が以前勤めていた建機レンタル会社で業績を上げようと、自腹で値引きや接待を繰り返して多額の借金を抱え、父親の浩幸容疑者に金の工面を依頼した」と指摘している。

ヤマウラの調査では、不正支出は総額26億円に上り、警察はさらに余罪を捜査している。

(長野放送)

© FNNプライムオンライン