幽霊?亡くなった患者が窓の外に…「じっと私の方をしばらく見て、やがて消えました」ある女性の回想

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「生前親しかった人が亡くなる前に会いに来てくれた」という話はよく聞くが、医療従事者はそうした経験をしやすいのだろうか。

かつて看護学生として病院で働いていた60代の女性(専業主婦)は、当時親しくなった一人の患者についてこう振り返る。(文:永本はな)

「夏の夜、寮の部屋で勉強をしている時、急に部屋の温度が下がり、同室者と寒いねと話をしながら窓の外を見ると、その患者が立っていたのです」

「そこは崖で、人が立てる場所ではない所です」

その患者とは看護実習で親しくなり、よく話をしていたという。しかし、容態は徐々に悪化していった。女性は亡くなる2日前にも病室に行っていたそうだ。

その後、冒頭の通り奇妙なことが起きた。寮で勉強していると、夏なのに急に部屋の温度が下がり、窓の外にその患者が立っていたというのだ。

「そこは崖で、人が立てる場所ではない所です。どうしたの?と、思わず声を掛けたら、じっと私の方をしばらく見て、やがて消えました」

胸騒ぎがして翌日病棟に行ったところ、その患者が亡くなったことを知った女性。この出来事について

「『ああ、最後に、会いに来てくれたんだ』と思いました」

と当時の思いを明かす。この話には後日談がある。半年以上経ったある日、病院敷地内のベンチで撮られた写真に、その患者の「上半身のみ」が写っていたというのだ。

女性は「写真は供養後、お墓に納めました」と明かし、「不思議と怖さは感じなかったです」と冷静に振り返った。

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