「トムスへの寄りが甘い」。GTアソシエイション坂東正明代表の“眼力”は騙せない

 チームへの密着取材を通してスーパーGTの魅力を映像で伝えたい。その思いを胸に2023年シーズンからスタートしたドキュメンタリー作品の『FORMATION LAP(フォーメーションラップ)』。

 映像は正式公開の前にGTアソシエイションの坂東正明代表が直々にチェックしています。その昔、ピットレポーターを務めたことがあるからか(?)、映像の仕上がりにはかなり厳しい目をお持ちです。

「ニスモに比べてトムスはドライバーへの寄りが甘くないか?」と、ぼそっと呟く坂東代表。

 2024年版『FORMATION LAP Produced by auto sport』のエピソード1で密着したのは、23号車MOTUL AUTECH Zと36号車au TOM’S GR Supra。

 2023年シーズンはカメラとインタビュアーのふたり一組で1チームを追いかけて作品を構成していましたが、スーパーGTのバトル構図をより明確に打ち出すために、2024年は2チームを密着取材。そのために取材班も2チームに増員しました。そして追加チームのカメラマンはスーパーGTでの撮影が初めてだったので、かなり慎重に臨んだのは事実です。

 レース中のGT500クラスワークスチームのピットに入るだけでも緊張して当然。撮影をしながらとなるとなおさらです。ピット内には機材も多く、メカニックやエンジニアも忙しく働いています。その邪魔にならずスムーズに撮影するだけでも大変です。

 なおかつ、スチール撮影とは違いムービーの場合には、ドライバーのアップを撮影するにも一瞬では済まず、数秒間は静止してその場を占拠しなければなりません。

 信頼関係が構築できていればチームにも協力を得やすいですが、初見ではなかなかムリはできません。23号車MOTUL AUTECH Z担当しゅんのすけくん(28歳)は2年目で、昨年に千代勝正選手を密着しているので関係性ができており、その分寄りの撮影も頑張ることができました。

 対する36号車au TOM’S GR Supra担当りょうたくん(28歳)は、初めてのスーパーGTだったので少し遠慮しながらの撮影になってしまいました。

 なにかトラブルがあってはいけないので、それは正しい判断で、ここから少しずつ攻めていけるようになればいいなと思っております。

 しかし、そんな細かい事前説明なしに、映像を観ただけで、その部分を見抜く坂東代表の眼力、並みでないと感心いたしました。

 100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTと38号車KeePer CERUMO GR Supraに密着した“エピソード2”は、スーパーGT公式YouTubeチャンネルで7月5日(金)21時にプレミア公開予定です。

 まずは、その前に以下のエピソード1をぜひご覧ください。坂東代表が指摘した寄り具合の違いを感じるでしょうか?

【Gノーズ】絶対王者vsニッサンのエース 伸びた鼻先がライバルを刺す!【FORMATION LAP Produced by auto sport】

スーパーGT公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@SUPERGTOfficialChannel

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