“議員レスラー”大和ヒロシが届けるプロレスの魅力「ピースが足りなくなったときに、どこでも当てはめていただけるような選手でいたい」

君津市市議会議員でありフリー戦士として活躍する現役プロレスラーの大和ヒロシが、自身の企画する大会PRにプロレスTODAY編集部に来社。

フリーとして様々な大会で必要とされるプロレスラーとしての在り方、また議員レスラーとして地域貢献活動に繋がる大会の企画など、多方面でプロレスを拡げる大和に各大会の見どころを聞いた。

①「命の授業」と「千葉プロレス百景公開収録」
小中学生に向けた特別企画・夏休みの特別授業2024として、有害鳥獣の問題を考えるきっかけになればと原田さんによる「命の授業」。
そして収録現場を見学できる「千葉プロレス百景公開収録」の2本立て。
日時:7月25日(木)13時
会場:猟師工房ランド

――大和選手は君津市市議会議員としての忙しい最中にも関わらず、ご自身でたくさんのプロデュース興行をやられているということで、今回もPRにお越しいただきました。今回はいろんな形で大和選手が絡んでいらっしゃる大会がありますので、それぞれについて伺っていきたいなと思っております。まずは7月25日、猟師工房ランドで行う「命の授業」と「千葉プロレス百景公開収録」、こちらについてお話ください。

今年の2月に初めて、不定期にチバテレ(千葉テレビ放送)で行っている千葉プロレス百景という自分の番組で、公開収録を行いました。それが大変好評だったのと、やっぱり出演者側としてやっていても非常に面白かったんですよ。これをですね、ただイベントとしてやるだけじゃなく、君津市のために活かしたいなと思って。また、なかなかそういう公開収録を見学する場がないだろうなとも思いまして。実際に小中学生に向けてですね、そういった公開収録の見学する場所としてやってみようって、そう考えたんですよ。元々これがメインでしたが、せっかくやるならば、それをさらに注目が集まるようにしたいと思い、君津市役所でやろうとしました。市役所の中でそういうラジオの公開収録ができるスペースがあるので、そこでできないかと動き始めたんです。動き始めた最初のうちは、多分できると思いますといろいろお話をいただいて。やっていただくからには、なるべく君津のために、よりいろんな君津の情報が発信できるような企画にして欲しいっていうのをご連絡いただいきました。それなら今消防団にも入っているので、消防団の募集に繋がるように自分が消防団の格好をして収録に臨もうとか、その番組の最後のエンディングのときにですね、君津市の観光スポットが流れるような、そういうエンディングの映像を作ろうかなとか。そういうところをいろいろ考えてやっていましたが、いざですね、公開収録が7月25日と決めて動いたんですけど、大体1ヶ月前ぐらいになったときに、雲行きが怪しくなり始めまして。

――えっ。

それで先日ストップがかかりました。

――えっ!

ちょっと君津市役所でやっぱりできませんってことで。

――市議会議員なのに?笑

いやいやそこは。できない理由はですね、言ってしまいますとバラエティー番組なんですよ、うちのプロレス百景は。そのバラエティー番組の収録を1個許してしまうと、

――ああ、他のも。

他のも断りづらくなるっていうのもあるとは思うんです。それ以上に、これからどんどんそういうバラエティー番組が来てしまうって言われまして。むしろ来ていただいた方がいいんじゃないかなと思いますが。

――宣伝になりますよね。

その辺は精査して、ちょっとその内容はって全然断れると思うんですけども。そうなる前にちょっと、どんどんシャットダウン。バラエティー番組は駄目ですっていうことでストップがかかってしまったので、収録ができなくなってしまったんですよ。実際にですね、動き始めて3か月ぐらいの期間を待ってからストップがかかったんで、これは大変だってことになりまして。それですぐにですね、やっぱり小中学生のためのイベントとして動きたいっていう思いがあったので。現在君津市は有害鳥獣の問題でもかなりですね、農業が打撃を受けたりしていますから、その辺で小中学生にも興味を持ってもらいたいというのがありました。あとそこに力を入れてくださっている、猟師工房という会社がありまして。そこの会社とですね、いろいろ連携をとらせていただいてますので。そこの方がやっている命の授業というものがあるんですよ。有害鳥獣についてこう考える、特に子供たちに考えてもらうための授業があるんですけど、それとコラボをしたイベントができないかなと思って、連絡をしましたところ二つ返事ですよ。本当にもうすごく助かりますね。本当に助かりますし、これで改めてただ私がやるだけではなくて、命の授業とコラボすることにより小中学生にとって、面白い企画ができるのかなと思いまして。夏休みでする特別授業ということで題名をつけさせていただいて。ですからどちらかというともう「命の授業」と「千葉プロレス百景公開収録」というのは副題に近い。もう本当にこの2つでセットになった授業になりますね。

――小中学生に対しての教育が現地で見て聞いて、できるっていうところではすごくいいですよね。

実際に千葉でやってきて、いろんなプロレスをご覧いただけるような番組にもなっていますので。この番組の公開収録を通じてですね、こういうプロレスがあるんだと、こういう選手がいるんだっていうのを、子供たちもまたそこで知ってもらえたらなによりですよね。

――プロレスの裾野を広げるという意味でやっぱり子供たちってすごくキーワードですよね。ぜひ千葉から未来のプロレスラーをやりたいっていう人を育ててほしいなと思いますね。

②『無理しない ケガしない 明日も仕事!新根室プロレス物語 自主上映会』開催
日時:8月10日(土)18時開場,18時30分開始
会場:君津市 生涯学習交流センター 多目的ホール

――そして次は、8月10日君津市の生涯学習交流センターの多目的ホールにて、「無理しない、ケガがしない、明日も仕事!」という新根室プロレス物語自主上映会。自主上映会を開催されるに至った背景はどういったことなのでしょうか?

これはですね、本当にXをたまたま拝見していたときに情報が入ってきたんですけども。多分元々、新根室プロレスさんの方でですね、自主上映会をされる方を募集しますよっていう情報を上げられたんですけども。申し訳ないですけどそこにはすぐに気が付けずに、鈴木健さんがですね、改めてその新根室プロレスの上映会をやってくれる方を募集しますと。私も手伝いに行きますのでっていうリポストをあげられたんですよ。それを拝見して、これはもうよかったら君津でやってもらえないかなっていうのを、本当にもう見切り発車ですぐにリポストして。ぜひ君津でやりましょうっていうのを、私がもう見つけてすぐにやったんですよ。そこからもう情報といいますか、Xの中で上映会を希望される方はこちらにご連絡くださいとか。ポストにはもう本当に「ご連絡ください」ですね。でもそこに連絡をしたら、もうトントン拍子でいろいろ方法を教えてくださったので。あとはもう私の方でその会場を押さえて、金額を設定して鈴木健さんのスケジュールを押さえて、それでもうやりましょうっていう形になって。8月の10日ですね、開催ができることになった次第でございます。

――これはもう本当に新根室プロレス、主催者であるサムソン宮本さんの生きざまをどういうふうに皆さんに見てもらえるのか。冒頭の命の授業じゃないですけど、そこを感じられるような部分もあるのかなと思います。

そうですね。プロレスについての熱さもですし、やっぱりそうですね。この人が命を懸けてといいますか、本当に楽しませることに命をかけて、そしてもう命が尽きるまでやられた方の生き様を感じていただける時間を作りたいなって思っていまして。自分自身がやっぱり、まだまだそこまではできてないかもしれないんですけども、そういう生き方に憧れる人間なので、そういう生き方でしか作り出せないものっていっぱいあると思うんですよね。君津の方にそれを感じていただいて、そういう生き方で、この君津を活性化してほしいなっていうのもありまして。もちろん私が中心になって活性化していきたいっていうのがあるんですけども、そういう仲間も増やすためにも、これはぜひとも見ていただきたいなっていう部分もあるんですよね。

③2AW『ファイト!ファイト!茂原』(観戦無料)
日時:9月28日(土)14:00試合開始
会場:茂原ショッピングプラザアスモ

――そして3つ目には今度は大和選手がプロデューサーとなって2AWのファイト!ファイト!茂原という観戦無料の大会を9月28日に茂原ショッピングプラザアスモで開催されるという形になりました。こちらの方も見どころ含めてお願いします。

まずこのショッピングプラザアスモでの大会は、この場所はショッピングプラザなんですけどイベントスペースがありまして、そこがこう吹き抜けのイベントスペースなんですよ。ここにリングを置いたら、いい大会ができるんじゃないかなと思いまして、本当に思いつきで飛び込んでいって、ここでプロレスをやらせてくださいって言ったんですよ。初め断られまして。生鮮食品も扱っているところがあってそこにちょっと近いんで、いや埃が立つのでちょっと難しいですねとなりまして。もしプロレスの大会をやるんであれば、駐車場でお願いしますと言われまして、これが2018年ですね確か。それで開催をするときに、開催の前日になったんですけども。そうしましたらですね、この大会の当日は強風になるという予報が出ていまして。そういう予報を受けてですね、お店の方から結構人も集まってくださるそうで、でも強風の中ですとちょっと危ないのと、やっぱりお客さんに申し訳ないので中でやりましょうっていうのをおっしゃっていただいたんです。

――なるほど、運が味方したんですね。

もうお店の中で開催をしたところ、すごく評判が良くて。お店の方々もその評判から、来年からはぜひ、うちの主催でやりましょうと。

――めちゃくちゃいい展開ですね。

ずっと続けていただいて今年の9月28日。コロナ禍はさすがにちょっとできなくなったんですけども、昨年から復活しまして、昨年今年ということでやっていますね。元々は、実はあのKAIENTAI DOJOだった頃に、一番初めにやりまして。でもそのまま2AWになっても引き継ぐ形でやらせていただいています。

――やっぱり観戦無料でリングの上で戦っている姿を見ると人が寄ってくるんですよね。

そうですね、そうなんですよね。

――プロレスってやっぱりすごい力があるなと思います。

思います。それもありまして、千葉プロレス百景っていうプロジェクトというか番組を作ってですね。本当の小規模でもマットプロレスでもそういったもう、1つのプロレスとしてこう、いろんなところに無料で持っていきたいなって思って。番組にこうスポンサーを集めて、できるだけ無料開催をしていこうとやっているんですけども。こうやって、会社が主催をしてくださるのは本当に一番いい形なので。

――やっぱり儲かっている会社は、そういうものに対して投資してほしいですね。

広告等の情報の発信媒体として、私の番組をご利用いただければ一番ですね。

――一番いいスパイラルが生まれそうです。

本当にそうですね。ちなみに見どころなんですけど。一応ここに選手の方々、8人が私も含めて載っているんですけども。もしかしたら当日になって出ない可能性もなきにしもあらずなので。なんて言っても真霜さんが載ってないので、しかも紅一点の笹村選手も載ってないという。

――元気印の笹村さんもね、載ってないですし。でもまだどうなるかわからないって感じですね?

実はですね、そのプロデュースに関しましては、丸投げなんですよ。

――丸投げですか?

やっぱり2AWの色を出して欲しいなっていうのがありまして。一応私がその主催者としては名前を置いていますけども。基本的にはもう、対戦カードを決めたりとかそういった部分に関しては、全部2AWさんにおまかせして。

――今の試合の流れを汲んだ大会になるのか、それともやっぱりお祭り的なカードになるのか。その辺はちょっとまだ当日のお楽しみでしょうか。

そうですね。

④「房総Express 333」8月17日(土)、新たな試みの企画を旗揚げ ※2AWのチーバトルのアンダーマッチとして開催させていただく“間借り企画”となります。
▼3分33秒一本勝負
アンディ・ウー vs 大和ヒロシ

――そして8月17日には新たな試みの企画を立ち上げということで何と3分33秒、1本勝負アンディ・ウー対大和ヒロシ。この一戦が決定しております。この一戦はもうワンマッチ興行ということで3分33秒の1本勝負。これはどういった趣向で練られたのでしょうか?

これ全部ですね、もう1から話しちゃいますけども。翔太選手がフリーになったときに、ちょっと会いましょうということで私からちょっと連絡をとって。翔太選手ってアイディアマンなんですよ。何かちょっと彼のアイディアをいろいろ交換したいなと。交換というかもうほぼ一方的かもしれないですけど、引き出そうかなと思ってお会いして話をしたのですけど。その中で、WWE Speedが面白いと彼が言い出してですね。それが3分で1試合の大会という企画なんです。やっぱり今のですねコンテンツ、かなりショートで行われるのがすごく多くなってきているなと思っていまして。YouTubeに関しても、やっぱりこうYouTubeのショート動画ですね。私はあればっかり見るんです。ですからもう、短いものを沢山見るのが今の時代には合っているのかなって思っています。

――視聴動向の変化っていうのが、やっぱりそういう形で変わってきましたね。

さらにはSNSですね。SNSで扱えるものもやっぱり短い動画だったり、情報にしても短いものが、SNSの方がぱっと入ってくるっていうのがありまして。多分元々WWE Speedっていうのも、SNS用にXとコラボされて、開発された企画だったと思います。それの大和ヒロシ版ができないかなと。千葉県版ですよね、千葉県版WWE Speed。ちょっとやってみたいっていう。

――なるほど。対戦相手としてアンディ・ウー選手を選んだ理由は何でしょうか?

やっぱりですね、スピードっていう部分でこう考えて。でもやっぱり旗揚げの言い出しっぺとしてですね、まず大和ヒロシが試合しなきゃいけないなっていうのがありまして。スピードを考えて誰とやりたいかなって思ったときに、やっぱりぱっと浮かんだのがアンディ・ウーだったんですね。アンディ・ウーと、吉岡世起っていう名前も出たんですけども、やっぱりフリーになって長いアンディ・ウーの方が声をかけやすいかなと(笑)

――これはリアルは事情でしたね(笑)大和選手としてはこういう時短のプロレスっていうのはどういうふうに捉えていらっしゃいますか。

それがですね、私もそんなにこだわりがなくて。本当にこだわりがないというか、私はもう自分を本当にピースが足りなくなったときに、どこでも当てはめていただけるような選手でいたいなって思っているわけなんですよ。ですから本当に何でも対応できるような、そうした技術であり体なりっていうのを常に心がけて設定しているので。そうですね、これも本当にただ一つの、プロレスのスタイルでしかないと思っているんですね。

――3分の中で見せられる技量と、時間内に仕留めにかかるしかないですかね。

そうですね、その時間の中で決着をつけなきゃいけないので。なんですかね、使う技とかも限られてきますでしょうし、スタイルも変えていかないと、変えていかないとというか、そのルールに合わせて戦わなきゃいけないですよね。

――日本ではこの取り組みではまだやられる方がいらっしゃらないと思うので。

まだいないと思うんですよね。

――千葉から発信する新たな試合スタイルを大和選手がやっていくということですね。

そうなりますね。

――最後にですね、各大会についてのメッセージをお願いいたします。

そうですね、この各大会は公開収録があり、映画の上映会がありですね。すべてがプロレスをライブで楽しむものではないんですけども、すべてプロレスが繋がるといいますか。プロレスからですね、地域なり、プロレスなり、いろんなものが活性化できる、そういったものを目指した企画になっていますので。もちろんその企画がですね、実現できるように我々も頑張るんですけども。そこをこうやはりですね、見に来てくださる方々がいらっしゃらなければ、盛り上がりの火も大きく燃えませんので。ぜひともそこをですね、ご一緒に盛り上げていただけるように、たくさんの方に1つ1つ会場へ直接いらしていただいて、お楽しみいただければなと思う次第でございます。以上です、ありがとうございました。

――ありがとうございました。

インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)

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