伊藤忠ケーブルシステム、IHSE社「Draco」KVMシリーズを展示。独自プロトコル採用で遅延を抑えた操作性を実現[Interop 2024ブースレポート]

KVM Media over IP統合モニタリングシステムを展示した。その中でも注目は、IHSE社「Draco」KVMシリーズの展示だ。ブースでは監視卓をイメージした統合モニタリングシステムを再現して、1人のオペレーターが複数の端末を観覧できるデモを行っていた。

Draco KVMシリーズの特徴は、非IPを採用だ。IP-KVMはできることは多いが台数が増えてくるとマウスの動きがぬるくなったり、画面の切り替えに時間がかかったりすることがある。IHSEのKVMシステム「Draco」はIPとは全く関係のない独自プロトコルを採用し、そのようなことに悩まされることを抑制。ほぼリアルタイムで稼働が可能なのを特徴としている。

IHSE Draco Vario DVI KVMエクステンダーのユニット
ユニット3台使用して3台のパソコンのオペレーションを実現

メンテナンス性も特徴で、一般的なIP-KVMには専用の管理用サーバが必要だがそのサーバがダウンするとKVMシステムがダウンしてしまう。Dracoはサーバを必要としないのも優位なポイントとしている。

また、伝送経路を二つ持たせることによって非常時のセキュリティの問題、安定性を保つことも可能。ブースのデモでは、1系はマトリックススイッチ、もう1系は直接つながっており、1系のスイッチがダウンしても2系に自動で切り替わる様子が見られた。ダウンタイムなく運用が可能。

そんな特徴からIHSE社のKVM製品は決して安い値段ではないが、ダウンタイムがあってはいけない放送局のマスターや回線センター、生放送のスタジオサブなど、信頼性を必要としている多数の現場で選ばれているという。

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