なぜ試合終了間際にプレーを止めるのか…Bリーグの島田チェアマンが“プロの文化”を説明

6月13日、Bリーグ・島田慎二チェアマンのポッドキャスト番組『島田のマイク』第190回が配信され、リスナーからの手紙への応答を中心に、プロバスケの試合でのラストプレーや移籍について語られた。

日頃Bリーグの試合を楽しみ、2023-24シーズンチャンピオンシップの白熱した試合の数々も見て興奮を伝えるファンから、「試合の終わり際、99パーセント勝敗が決まったなという場面で、どちらのチームもプレーを止めてしまうのは何故ですか?」という質問が寄せられた。

基本的にCSへ進出するための条件ともなるリーグ順位は、レギュラーシーズンの勝率で決まるが、勝率で並んだ場合は得失点差が影響してくる。また、プレーする時間が増えれば、選手の個人成績も変化する可能性があるため、例えその試合に敗れたとしても1点でも多く得点を目指すべきなのでは、という素朴な疑問だ。

島田チェアマンは、学生スポーツとプロスポーツの文化の違いに言及し、試合終了間際は「ヘッドコーチから『最後はガツガツいかなくていい』とか、そういうコミュニケーションもある。それは怪我の防止のため。どうにもならない状況ではガっといかなくてもいいんじゃないの?というのは、プロの世界ではあるので」と説明。

勝敗が見えている状況では不要な怪我のリスクを回避することが、Bリーグを含むプロでのスタンダードとなっていると語り、「最後まで頑張っている姿を見せてほしいとおっしゃる気持ちもよくわかります。ただ、Bリーグは年間70試合くらい、一週間に1~2試合やっているようなハードな環境なので、そこはご容赦いただければ」と理解を求めた。

また、手紙を書いたリスナーの名前が『すっさん(須田侑太郎)が移籍したらどうしよう』であったことに絡めて、島田チェアマンは選手の移籍についても触れた。手紙が届いた直後、須田は名古屋ダイヤモンドドルフィンズからシーホース三河へ移籍。毎年5~6月はBリーグの移籍情報が飛び交い、応援しているファンとしては気持ちが落ち着かない季節となる。

島田チェアマンは「名古屋Dでのすっさんの愛され具合というのはトップ・オブ・トップ。喪失感はありますよね」とファンの気持ちに寄り添いつつ、「移籍は選手に与えられた権利。そこも含めてプロリーグを楽しんでもらえたら」とチェアマンとしての想いを伝えた。

【番組を聴く】バスケ界特有の光景…試合終盤の不思議な時間を解説『島田のマイク』第190回

© 株式会社シーソーゲーム