【#今旬コレクション】木戸大聖『9ボーダー』出演で自身の“ボーダー”を意識「30歳までに役者として経験を積んで着実にステップアップしていきたい」

By TV LIFE

テレビ情報誌「TV LIFE」で、今後さらなる活躍が期待されるネクストブレーク俳優の魅力を紹介する連載「#今旬コレクション」。WEB版では、本誌に収まりきらなかったエピソードをスペシャル動画も交えて紹介します。第85回はいよいよ最終回を迎えるドラマ『9ボーダー』(TBS系)で陽太役を好演している木戸大聖さんが登場です。

「#旬コレ 7seconds CHALLENGE」木戸大聖

◆19歳、29歳、39歳と各年代のラストイヤーである“9ボーダー”を迎えた三姉妹が自分の生きる道を模索する本作。撮影合間の雰囲気はいかがでしたか?

すごく和気あいあいとしていて、本番直前まで共演者同士でずっと話していますね。皆さん、本当にいい感じに力を抜いてお芝居をしているなという印象です。特に三姉妹(川口春奈、木南晴香、畑芽育)は、ある種、劇中での仲のいい関係をずっと保っている感じがすごいなと。そういった三姉妹の現場での居方はとても刺激になります。最近は三姉妹と男性陣が一緒になって輪になって話しているので、三姉妹だけでなくコウタロウ役の(松下)洸平さんまでもが僕をいじり始めて…(苦笑)。その様子を松嶋役の(井之脇)海君が見ながら笑っているという構図が出来上がっています。松下さんは優しいお兄ちゃんのようで、ちょっとおちゃめなところもあるかわいらしい人。海君は僕と一歳違いとは思えないほどしっかりしているので、一緒にいるとちょっとだけ緊張します(笑)。でも松嶋というキャラクターと普段のギャップを感じるたびに、あらためて振り幅のあるすごい役者さんだなと思います。

◆特に好きなシーンや印象的なシーンを教えてください。

いっぱいありすぎて選べないくらいですが、大庭家のリビングでみんなでわーっと掛け合うシーンは毎回本当に楽しかったです。それと陽太と七苗の二人きりのシーンも心地よくて。七苗が家族といる時やコウタロウといる時とはまた違った雰囲気を見せてくれるので、演じていてもそれがなんだかうれしかったです。特に二人で日本酒バーに行くシーン(7話)で、顔を見合わせながら「おいしいね」と言って親子丼を食べて、実家の“おおば湯”をリニューアルしようとする七苗を陽太が応援するという展開にほっこり。僕には幼なじみはいませんが、せりふを言いながら“疑似幼なじみ体験”をしたような気持ちになりました。

◆おおば湯や陽太の実家の高木酒店もセットも細かく作られています。お気に入りのポイントやこだわりはありますか?

まず、おおば湯や高木酒店は実在する商店街で撮影していて、その敷地がすごく広いんですよ。レトロなたたずまいもとても雰囲気があって、七苗や陽太はこんな情緒豊かな場所で育ってきたんだなと思いを巡らせています。中でも高木酒店は何もないところにセットを組んでいて。“こんなに本物のように作れるんだ!”とびっくりしました。実際、本当の酒屋さんだと勘違いした一般の方が訪ねてきたことがあるという話も聞いたほどです(笑)。室内に置かれている家具の一つ一つも値が張るものが多いらしく、大庭家のリビングにあるピンクのソファや冷蔵庫も珍しいデザインだったのでついつい見てしまいました。七苗とコウタロウがお店の脇のベンチでコロッケを食べるシーンの背景に映っていた、風船が描かれたシャッターも商店街になじみながら温かな雰囲気を醸し出していてすてきでしたね。

◆撮影で忙しい日々だと思いますが、どんなふうにリフレッシュしていますか?

大好きなゴルフに行くことですね。ただ、なかなか上達しなくて…。比較的、球技はいろいろとやってきたつもりなんですが、一つできるようになったと思ったら一つできなくなったりすることがあって、どうやったら上達するのか悩んでいます(苦笑)。なんで止まっているボールを打つだけなのに、真っすぐに飛ばないんだろう…と。でも難しくて奥が深いからこそ楽しいし、今はYouTubeを見ながら勉強中です。あとは映画を見に行ったり、喫茶店に行ってスマホでドラマを見たりして一人の時間を楽しむこともあります。ドラマは家よりも喫茶店で見るほうがいい気分転換になっています。

◆タイトルの“ボーダー”にちなんで、ご自身は節目の年を意識されることはありますか? ご自身が迎える29歳のうちにやっておきたいことはなんでしょう。

やっぱり意識はしますね。特に19歳のときは二十歳を前にして、“いよいよ社会人として扱われていくんだろうな”と思ったり、“これまでとは違って許されないことも増えてくるだろうな”と思いました。きっと29歳から30歳になるときも“もう20代とは言えないんだな…”“もっと大人にならなきゃ”と考えてしまう気がします。同世代の友人の中には既に結婚して子供がいる人もいるので、家族がいる生活を想像することもありそうです。仕事の面では、30歳までにどんどん役者として経験を積みたいし、それに伴って着実にステップアップしていきたいと考えています。年齢を重ねるごとに顔つきや立ち振る舞いに大人の男性としての魅力が備わるよう努力していきたいです。今回の陽太役も自分が演じてきた役の中では一番大人の男でした。こうして一つ一つ、年相応の役が演じられるようになっていけたらと思っています。

PROFILE

●きど・たいせい…1996年12月10日生まれ。福岡県出身。A型。主な出演作はドラマ『First Love 初恋』『ゆりあ先生の赤い糸』『高額当選しちゃいました』など。7/1(月)スタートのドラマ『海のはじまり』(フジテレビ系)に出演する。

●photo/中村 功 text/土屋華夏 styling/田中トモコ(HIKORA) hair&make/松岡奈央子

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