見どころは錦戸亮の上手さだけ 『Re:リベンジ』赤楚衛二にマイナスしかなかった“考察組も首をかしげる”崩壊脚本

赤楚衛二・錦戸亮(C)ピンズバNEWS

6月20日、赤楚衛二(30)主演の連続ドラマ『Re:リベンジー欲望の果てにー』(フジテレビ系/木曜よる10時)が最終回(第11話)を迎えるが、本作の固定ファンすらもとまどう展開になっている。

同ドラマは、日本屈指の巨大病院・天堂記念病院を舞台に、“野心”と“復讐心”が入り乱れるリベンジサスペンス。主人公・天堂海斗(赤楚)は父親の死をきっかけに権力闘争に巻き込まれ、中盤から闇落ちしてしまった。赤楚はこれまでにない悪役を演じる新境地と言われていたが、そこまでの評価が得られるかは微妙だ。

6月13日放送の第10話は、陽月(芳根京子/27)は記者・木下紗耶(見上愛/23)に会いにいくが、彼女は1週間前にビルから飛び降りたと聞かされる。その頃、海斗から事件について口止めされている医師・若林雄介(橋本淳/37)は、週刊誌の告発記事について問うが、海斗は「その件はもう解決した」と応じた。

その後、陽月は海斗に、紗耶が飛び降りる前に彼女と会い、すべてを聞いたと告げ、医療ミス隠蔽と沙耶との関係について問い詰めるが、海斗はすべて憶測に過ぎないと言い切る。これを陽月に相談された大友郁弥(錦戸亮/39)は、緊急の理事会を開き、理事たちの前で海斗を追及すると話すが……という展開。

いよいよの最終回だが、X(旧ツイッター)上では、《うーん、これって、海斗が善→悪→改心するだけの「Re:」? 大友先生が子供の頃の恨みを晴らすだけじゃただのリベンジだし…。2人で会長やっつけてお父さんの思いを成し遂げて欲しいけど…あと1時間で色々回収できる?》など、考察勢から先を心配する声が。

■錦戸亮の前ではかすんでしまった?

「基本的に“なにそれ?”という展開が多すぎなんです。前回の10話でも、海斗を追及するための理事会を欠席した若林(橋本)が、急に思い直して次の理事会で医療ミスを告発しました。これはジョーカー的立場であるはずの若林を、海斗がコントロールできなかったという単なるミスに過ぎず、よくできた展開とはいい難い。こういった安直な裏切りが多すぎるため、考察勢がとまどうのも当然です」(ドラマライター/ヤマカワ)

ストーリーは別としても、X上では《赤楚くん史上、一番嫌な役どころだな笑 話数を重ねるごとにダークに変貌して、顔つきが全然違って見える》など、赤楚のヒールぶりを称賛する声も多い。とりあえず新境地を見せられたのではーー。

「悪いやつというより、自分の地位に執着して単に大友の邪魔をするだけの、薄っぺらい人物に終止してしまっているんです。ヒールという意味では、あまり語らず、表情で内に秘めた復讐心を表現した錦戸のほうがはるかにうまく演じていました。この錦戸との共演は、赤楚にはマイナスに働いてしまったのではないでしょうか」(前同)

残すはあと1話だが、天堂記念病院の行く末、紗耶(見上)の死の真相、郁弥(錦戸)と海斗(赤楚)の亡き父・天堂智信(光石研/62)の関係など、残された問題が多い。うまく物語としてまとめられるのか? タイトルの意味は回収されるのか? 最終回にどんな”リベンジ”が見られるのか注目したい。

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