証拠開示制度を画餅に等しくする 鹿児島県警文書で日弁連が声明

 鹿児島県警が「再審や国賠請求等において、廃棄せずに保管していた捜査資料やその写しが組織的にプラスになることはありません」などと、捜査資料の廃棄を促す内部向け文書を作成していたことに対し、日弁連の渕上玲子会長は20日「刑事訴訟法が定める証拠開示制度を実質的に画餅に等しくするもので、到底容認できない」とする声明を発表した。

 声明は、捜査書類が廃棄されれば、憲法で定められた公平・公正な裁判を受ける権利の侵害につながりかねないと指摘。法務省、最高検、警察庁、国家公安委員会に捜査書類の適切な管理を周知徹底するよう求めた。

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