【記者解説】内閣不信任案否決 自民党は総裁選モードへ 党内から岸田首相への不満噴き出す場面も

国会では、立憲民主党が単独で提出した内閣不信任案が否決された。

最新情勢について、国会記者会館から、フジテレビ政治部・瀬島隆太郎記者が中継でお伝えする。

政治資金問題をめぐる攻防が最大の焦点となった国会は、20日で事実上閉会し、自民党はいよいよ総裁選モードに突入する。

内閣不信任案は衆議院本会議で、与党の反対多数で否決された。
国会は、23日に閉会する。

こうした中、本会議直前に自民党内から岸田首相への不満が噴き出す一幕があった。

自民党・津島淳衆院議員:
本来、岸田総裁がこの場に来てあいさつすべき。さまざまなご苦労をねぎらいたいという、心からの思いを発するべき。

中堅議員が、公の場で「不信任を突きつけられた岸田首相が自ら説明すべき」だと訴えたもので、一部が拍手で賛同する異例の事態となったほか、党の重鎮や非主流派から「いよいよ退陣論が高まる」との声も噴出している。

こうした動きに対し、岸田首相は、手持ちのカードが限られているのが現状となっている。

岸田首相としては、まず7月の都知事選で勝利し、選挙の連敗に歯止めをかけたいところで、その後は、アメリカでのNATO(北大西洋条約機構)首脳会議や経済対策に力を注ぐ。

また、政権浮揚のための人事について、首相周辺は「断る人が続出すれば一気に政局化するため、なかなか難しい」との見方を示している。

後ろ盾の麻生副総裁との溝も完全に修復したと言えない中で、「ポスト岸田レース」が本格化することになる。

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