職員に“パワハラ・セクハラ”発言の市長が謝罪も「研修受けた」と辞任せず 百条委は8件をハラスメント認定 福岡・宮若市

市職員へのパワハラやセクハラ発言が問題となっている、福岡・宮若市の塩川秀敏市長。問題を調査していた市議会の「百条委員会」が20日、報告書を提出し、8件のハラスメント行為を認定した。

塩川市長は「深く反省してお詫びを申し上げます。どうもすみませんでした」などと謝罪したが、「研修受けた」として辞任しない意向を示した。

職員に「すみませんで済むか!」「子供を産んで初めて女」

2023年、公用車を運転していた職員を、塩川市長が激しく攻め立てる様子を捉えた車内映像。

塩川市長は「運転手やったら自分のスマホ見るんか」と声を張り上げ、職員が「すみません」と謝ると「おー?すみませんで済むか!」と怒鳴りつける。

また会議の席では、資料作成した職員に対して激高。「だからそげんなるったい!仕事なめんなよ仕事!今失敗してガンガン言われた方が良い。それが耐えられないなら辞めろ」と言い放った。

それを聞いた職員は「市長辞めろはダメですよ。辞めろと言ったらいけんやないですか」と話したが、塩川市長から返ってきたのは「なんで?」という言葉だった。

問題視されているのはパワハラ発言だけではない。40代女性職員には「女は子供を産んで初めて女になる」と言ったともされる。塩川市長はこの“セクハラ発言”を「記憶にない」としている。

6月20日の市議会では、百条委員会が合わせて8件のハラスメント行為を認定した。

昔の人は「乗り越えてきたりした」

記者会見で、自身の進退について問われた塩川市長は「“進歩は反省の厳しさに正比例する”いうことでございますので」「任期を目標に努力させていただくことが今後の私のあり方だろうと思っております」として、辞任しない意向を示した。

ハラスメント行為については「(パワハラ防止の研修で)直接レッスンを受けてまいりまして、はっきり『あなたは昭和の人です』ということを言われて。昔の人はガミガミ言って、それを乗り越えてきたりしたが、今はそういう時代じゃないと研修でビシッと言われましたし」と言及。そして「私はハラスメントについての学習が非常に足りませんでした」とも話した。

宮若市民からは「そういう(ハラスメント)性質があれば、どっかでまた火花が散るでしょう」「ちょっとどうかと思うんですね、もう辞めた方がいい」という声が聞かれた。
(「イット!」6月20日放送より)

© FNNプライムオンライン