劇団員死亡やパワハラ問題で中止となって約9カ月…宝塚歌劇団宙組が公演再開「実施できる環境が整った」ファンは複雑

劇団員が急死した問題で公演を中止していた、宝塚歌劇団の宙組が20日、約9カ月ぶりに宝塚大劇場で公演を再開した。

「きのうほとんど一睡もしてないです」

20日に再開した宝塚歌劇団の宙組の公演。

その開演時間は午後1時だったが、午前10時の開門時間には、既に集まっていた多くのファンが続々と入場していった。

公演を見に来た女性は「無事に幕が開くことだけそれだけを祈ってきました。きのうほとんど一睡もしてないです」と笑みがこぼれた。

宝塚歌劇団では、2023年9月、宙組に所属する、当時25歳の女性が死亡しているのが見つかった。

劇団側は2024年3月、上級生らによる複数のパワハラについて大筋で認めたうえで、遺族に直接謝罪したことを明らかにした。

その上で、稽古スケジュールの見直しのほか、劇団員が利用できる外部相談窓口を設置するなど再発防止策を公表。

そして今回、中止してきた宙組の公演について、「安心・安全に実施できる環境が整った」として20日、約9カ月ぶりに再開した。

準備期間などを考慮し、これまでの芝居とショーの2本立てではなく、ショーのみでの開催となる。

ファンの一人は「ほんとにずっと待ってたって感じでしたね。正直いろんなまだ複雑な気分はあるんですけど、とにかく宝塚を公演していただけるという感謝。これが一番大切かなと思う」と思いを口にした。

公演を見た人の話では、冒頭で歌劇団トップの村上理事長から客に向けて謝罪があり、カーテンコールでは出演者から「長らくご心配をおかけしました」などとあいさつがあったという。
(「イット!」6月20日放送より)

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