異例の梅雨入り遅れでダムの水位低下 島根県内2カ所で取水制限の事態 まとまった雨を待つ関係者

山陰地方は梅雨入りの平年日が6月6日頃なのに対し、20日の時点で梅雨入りしていません。この遅い梅雨入りでまとまった雨が降らず、心配されるのが水不足です。島根県内の一部のダムで取水制限が行われるなど、厳しい節水対策が日に日に迫りつつある状況です。

宍道正五記者:
大田市の三瓶ダムです。水位が下がり、湖岸からは乾いた土が見え始めています。

三瓶山の麓にある三瓶ダムは、大田市の全世帯の3分の1に近い4900戸に水道水を供給する文字通りの水瓶です。三瓶ダムを管理する島根県によると、水位は平常時より約2m低くなっていますが、20日8時の時点での貯水率は69.2%で、今のところ家庭用の水道水への影響はないとしています。

島根県県央県土整備事務所大田事業所・大峠信彦ダム課長:
水位は下がっていますが、まだ(貯水率)70%ぐらいで、危機的な状況ではありません。

ただ2023年の同じ時期の貯水率が90%だったのに比べるとかなり少なく、このため県は、取水制限の第1段階である農業など灌漑用水についてのみ、19日から30%カットをはじめました。

島根県が管理する17のダムのうち、取水制限をしているのは20日の時点で、この三瓶ダムと江津市の波積ダムの2カ所だけですが、県では今後の雨の降り方などを見て随時対応していくとしています。

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