ピンマイクの装着を試みた石川遼 新作ウェッジで好プレーも披露

初めてピンマイクをつけて9ホールプレー(撮影/和田慎太郎)

◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 初日(20日)◇西那須野CC(栃木)◇7036yd(パー72)晴れ(観衆960人)

石川遼はラウンド中、どんな球を打つのかキャディに宣言するのがルーティンになっている。「ごまかさずに、雰囲気でやらない」としっかりイメージを作って打つための取り組みだが、この日は普段つけていないピンマイクを意識したときだけ、少し心が乱された。

石川の発案で、ネット放送の中継用に石川と佐藤賢和氏キャディが後半9ホールでピンマイクを着けてプレー。レギュラーツアーでは初の試みとなる。

マイクを着けて迎えた10番、5mのバーディパットを「30cmオーバーくらいで打ちます」と佐藤キャディにいつも通り宣言したが、声を拾われていることを思い出した。

「ショートしたらどうしようって、いきなり思っちゃった」と球は想定した距離よりもさらに奥に転がり、バーディを逃してパーで終えた。

動揺したのは最初の1ホールだけ(撮影/和田慎太郎)

それ以降は、マイクを意識したことは無かったという。「正直、これ以上のことは普段も喋っていないし、これ以下でもない」といつも通りにプレーし、13番でこの日5つ目のバーディを奪った。

14番(パー3)では、ティショットを打った直後に「やばいところに乗っちゃったね」という石川の声をマイクが拾った。ピン右手前10m以上のグリーン上で止まるも、カップを狙うには右側にあるマウンドが邪魔になる。初めはパターを握ったが、佐藤キャディと相談し合って握ったのは今週から新たな武器として投入したロフト角58度「オーパス」のウェッジ。そこでのやり取りもしっかりマイクが拾っていた。

最後は「ありがとう、わがままを聞いてくれて」と佐藤賢和キャディに感謝の言葉(撮影/和田慎太郎)

佐藤キャディ「左下2、3mで打った方がいいかもね」
石川「ウェッジ(という選択肢は)ありかな?」
佐藤キャディ「その方が最後トロトロと(左に)行く?」
石川「うん」

数回素振りをして打ったボールはピンそばにピタリと寄って、パーセーブ。15番は短いパーパットを外してボギーとしたが、16番から2連続バーディで「66」でプレー。首位と3打差の6アンダー6位で滑り出した。

石川遼はトップと3打差の6位発進した(撮影/和田慎太郎)

2日目は午前8時に10番からティオフ。初日に続いてピンマイクをつけてプレーすると言う。マイクをつけるのは同じく後半の9ホール。今度はアウト9ホールの攻略を話し合う様子が、視聴者もリアルタイムで知ることができる。

「できればもう少し口数を…」と茶目っ気たっぷりに話しつつ、「内容的に、ちょっとショットのスイング部分で納得いっていない部分がある。自分の中では耐えたなという感じなので、結果は良かったけどもう少しいい内容を目指したい」とさらなる高みを目指し、次の18ホールに照準を合わせた。(栃木県宇都宮市/石井操)

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