岸田首相と距離置く「宣言」か…茂木幹事長が菅氏に接近 人気のステーキ店で会食

自民党の麻生太郎副総裁と会話を交わしながら衆院本会議場に入る茂木敏充幹事長(手前)=20日、国会内

 自民党の茂木敏充幹事長が19日夜、都内のステーキ店で菅義偉前首相(衆院神奈川2区)と会食した。秋の総裁選に向けた党内情勢や、ともに全面解禁に前向きな立場のライドシェアなど政策について意見を交わしたものとみられる。

 党関係者によると、両氏は随時会合を持ってきたが、岸田文雄首相と距離を置く菅氏への配慮などから人目につく形での対面は控えていたという。今回、会食した場は海産物も評判で若者も出入りする人気店。岸田首相が総裁選前の衆院解散を見送った状況下に「菅氏との接近を見える化した」(自民幹部)格好で、「岸田総理と距離を置くことを宣言をした」(同)との見方も広がりそうだ。

 茂木氏は20日、衆院本会議場に麻生太郎副総裁と会話を交わしながら入場。菅氏との会談内容を報告したとみられる。前日の会食前には2012年衆院選で初当選した自民議員の交流団体「いいくに会」で講演。出席者によると、総裁選について茂木氏は「多くの候補者が各地で遊説して議論を盛り上げていくことが必要だ」と述べたという。

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