イーロン・マスク氏「AIが人類を滅ぼす可能性は10~20%」=英紙報道

イーロン・マスク氏(ロイター)

米実業家イーロン・マスク氏は、人類がAIによって絶滅する可能性は10~20%あると予測している。英紙デーリー・スターが20日、報じた。

自身もAIに携わるマスク氏は、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルでこの主張を行った。

マスク氏は「私はAIのゴッドファーザーの一人であるジェフリー・ヒントン氏の意見に賛成する傾向にあり、彼は何かひどいことが起こる可能性は10~20%あると考えている」と述べた。

マスク氏は「ひどい」という言葉の意味については詳しく説明しなかったが、差し迫った破滅に関わらず、人々は前向きでいるべきだと述べ、次のように付け加えた。

「コップは80%満たされている。明るい面を見よう。最もありそうな結果は、商品やサービスが誰にでも手に入る豊かさだと思う。誰にとっても不足はない。普遍的な値上げになるだろう。働くかどうかは任意だ」

AIの最も前向きな成果でさえ人類にとって「存在の危機」につながるだろうとして、「AIが人間ができることを全て、しかもよりよくできるとしたら、やる意味は何だろう? 実存的危機になると思う」と話した。

マスク氏は長年AIを批判しており、野放図な開発は人類の破滅につながる可能性があると頻繁に語っている。昨年、マスク氏はAI開発の一時停止を求める署名者1000人のうちの1人だった。

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