巨人・阿部監督が温める「秘密兵器」 大勢&中川の一軍復帰で投手陣大シャッフルが始まる

大勢は実戦復帰(C)日刊ゲンダイ

「こうやってゲームに投げられるようになったので、だいぶ前進したと思う」

巨人の阿部慎之助監督(45)が昨19日、ジャイアンツ球場で行われたファームのプロアマ交流・セガサミー戦を視察。中川皓太(30)、大勢(24)の実戦復帰を喜んだ。

左膝痛のためファームで調整していた中川は八回から登板。2カ月ぶりのマウンドで1回を無失点に抑え、最速は146キロをマークした。

続く九回、右肩違和感のため離脱していた大勢が登板。およそ1カ月半ぶりのマウンドで1回1安打無失点。3奪三振で最速155キロを計測した。

中川は「周りが見て『これだったらいける』と思ってもらえるような投球をしていきたい」と話し、大勢は「狙ったところに投げられたストレート、フォークもあったが、ムダな球もあった」と振り返った。

阿部監督は「連投をクリアしてから戻ってきてもらう」と安心した様子。早ければ7月の球宴前後の復帰を視野に入れている。この2人が戻れば、後半戦の起爆剤になるかもしれない。

巨人のチーム防御率は2.43でリーグ3位で先発2.50、救援2.30。ベテラン菅野に疲れが見え始めるなど、先発陣がやや調子を落としている。そこで阿部監督が温めているのが、ドラフト1位ルーキーで現在はセットアッパーを務める「西舘勇陽(22)の先発再挑戦です」とさるチーム関係者がこう言う。

「昨秋のドラフト後、阿部監督は『大学3年以降はずっと先発で投げてきたので、まずはそこの力量を見てみたい』と言った。春のキャンプ前にも『西舘にはやっぱり先発で勝負して欲しい。将来エースになって欲しいから』とローテ争いをさせた。結局、先発6人に入れず、開幕後は中継ぎへ回ったが、大勢と中川の2人が一軍に戻ってくれば、救援陣の層は厚くなる。へばってきた先発に西舘を回すことも可能になります」

阿部監督は「秋が勝負」と言う。「大勢、中川が無事に一軍に合流できれば」という条件付きながら、後半戦はこのドラ1ルーキーが秘密兵器になるかもしれない。

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そんな巨人だが、「パ・リーグと対戦する交流戦に入って巨人の編成担当者の動きが慌ただしくなってきた。交流戦明けにパ球団とのトレードを画策しているともっぱらです」とは、球界関係者。巨人はどの選手を狙っているのか。逆に、トレードの「タマ」として他球団から大人気の選手は誰なのか。

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