珠洲で衝突、避難女性死亡 ボランティア運転の車と

  ●家の片付けで帰宅か

 19日午後6時ごろ、珠洲市宝立町柏原の県道(通称珠洲道路)で、同市宝立町宗玄、無職正司(しょうじ)康平さん(73)の乗用車と、大阪府岸和田市、団体職員青山織衣(おりえ)さん(44)の乗用車が衝突した。正司さんの車の助手席に乗っていた妻の則子さん(71)が公立穴水総合病院に搬送され、午後9時46分に出血性ショックで死亡した。

 正司さんはろっ骨、青山さんは左足首をそれぞれ骨折する重傷を負い、珠洲市総合病院で手当てを受けた。則子さんも当初は骨折の手当てを受けたが、容体が急変したという。

 周辺住民によると、正司さん夫妻は能登半島地震後、金沢市に避難しており、家の片付けで帰宅していたとみられる。珠洲署によると、青山さんは大阪のボランティア団体に所属し、被災地支援で珠洲市を訪れていた。

  ●市内で今年初

 現場は片側1車線で、署は緩やかな左カーブを下っていた正司さんの車が対向車線にはみ出した可能性があるとみて調べている。珠洲市内での交通死亡事故は今年に入って初めて。

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