大成建設/環境リゾート創出を支援、自然や地域コミュニティー配慮

大成建設は地域の自然環境や住民らに配慮したリゾート施設の新たな考え方を確立し、国内で実証に乗り出した。エネルギーの循環や地域との共生、環境のサステナビリティーを具体化するさまざまな取り組みの連携によって「環境リゾート」創出を支援。日本列島の豊かな自然環境や地域の文化を楽しむインバウンド需要が高まる中、そうした地域でのリゾート施設の建設や運営で省エネ・再エネ設備による施設のゼロエネ化や環境資源の保全・利活用、地域コミュニティーとの持続的な共生などを包括的に後押しする。
20日に発表した。環境リゾート創出の新たな考え方を「+ZEER(Zero Energy Environmental Resort)」(プラスジール)として確立した。
環境リゾートの建設や運営に向け、エネルギーの循環や地域との共生、環境のサステナビリティーという三つを重視。プラスジールはこれらの考え方に基づくさまざまな取り組みを相互に連携し、環境リゾート創出を具体化するツールとしての役割を期待する。
エネルギーの循環では省エネ設備と共に、太陽光や風力といった自然エネルギーの導入によって施設のゼロエネ化を推進する。太陽光発電はカネカ(東京都港区、藤井一彦社長)と共同開発したガラス一体型太陽光発電システムなどの利用を想定している。
地域との共生では住民や自然、文化などと積極的に交流。滞在者が地域の自然に触れ合えるイベントの開催や、住民参加型でペットボトルなどの海洋ごみを回収し家具や建材などに再利用する。
環境のサステナビリティーでは、海洋生物やサンゴ礁の保護、森や群島などの森林資源の保全、水資源の浄化・利活用などに取り組んでいく。

© 日刊建設工業新聞社