上司が「酒のせいで翌日には言ったことすら覚えていない」 友人のツテで転職したら散々な目に遭った男性

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友人のツテで入社するときは、いい加減な会社ではないことをよく確認したほうがよさそうだ。大阪府に住む40代前半の男性(エンジニア/年収600万円)は、友人が代表を務める会社に転職し、関連会社の役員に就任した際に理不尽な目に遭ったという。

友人は形式上の代表にすぎず、「実際には、代表になれないおじさんが実質のオーナー」で経営権を握っていた。

「のちにわかったのですが、おじさんは国税から摘発され、資産があると押収されてしまうために、(会社を)他人名義にしていたようです」

驚くことに、おじさんは会社の登記簿謄本に名前が載っておらず、社員ですらなかったという。(文:福岡ちはや)

「おじさんは友人に内緒のまま会社名義で知人からお金を借り……」

男性は日々、このおじさんから資料の作成を依頼されるはめになった。おじさんが昼食・夕食時に思いついたことを電話してくるため、食事の時間さえ取れない忙しい日々が続いたそうだ。また、おじさんは「せっかちすぎる性格」で、おまけに酒癖も悪かった。そのデタラメぶりをこう振り返る。

「15分に1回の勢いで状況の確認、指示の変更があった」
「(おじさんは)『今日は(資料を)作らなくていいから。明日の朝一までに用意してくれたらいいから』というようなことを平気で言い、おじさん自身が指示内容を忘れるのか、指示どおり資料を作っても何度もやり直しが入り、酒のせいで翌日には言ったことすら覚えていない状況でした」

これでは、いつまで経っても資料は完成しないだろう。第一、今日作らなくてどうやって翌日の朝一に用意できるというのか。

しかも、おじさんからの電話は土曜日や日曜日もお構いなしにかかってきたそうだ。プライベートを過ごしていて電話に出られなかったときは、「その後2週間程度、完全無視をするという稚拙な嫌がらせ」をされたという。

こうして男性は医師から「うつ病になりかけ」と言われるまでストレスを溜め込んだ。最終的には役員辞任を申し出て、無事おじさんから離れることが出来たそうだ。

「(おじさんは)友人に内緒のまま会社名義で知人からお金を借り、商品ができあがってもいないのに販売権を売ってしまっていました。背任、横領、詐欺では?という疑念は尽きませんが、離れることができてホッとしています」

こう現在の心境を語る男性。知らないところでおじさんに借金を負わされている友人が大丈夫なのか心配だ。

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