ロ朝の包括戦略条約を懸念、「驚きではない」=米高官

[ワシントン 20日 ロイター] - 米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は20日、ロシアと北朝鮮による包括戦略パートナシップ条約締結は懸念されるものの、予想外の動きではないという認識を示した。

ロシアのプーチン大統領は18─19日、24年ぶりに北朝鮮を訪問。金正恩朝鮮労働党総書記と会談し、両首脳は「包括的戦略パートナーシップ条約」に署名した。

カービー氏は記者団に対し、米政府が北朝鮮によるロシア支援や武器移転に関する情報を公開するなど、「われわれはこれまで何カ月にもわたり、これら2国の防衛関係の強化について警告してきた」と指摘。「われわれは当然こうした状況を真剣に受け止めている」としつつも、「驚きではない」と述べた。

カービー氏はさらに、今回の包括戦略パートナシップ条約の締結は、ウクライナ侵攻を続けるロシアが必死に国外から支援を集めようとしている様子を浮き彫りにしたという見解も示した。

また、米国務省のミラー報道官は、ロシアが北朝鮮に武器を輸送する可能性は「極めて懸念される」とし、「朝鮮半島の不安定化を招き、ロシアも支持している国連安保理決議に違反する可能性がある」と述べた。

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