阪神・岡田監督「不思議やなあ。不思議やと思うよ」貯金2でリーグ戦再開 テーマは「(普通のことが)できるかどうかよ」【一問一答】

 練習を見守る岡田監督(撮影・山口登)

 阪神は20日、甲子園球場で全体練習を行った。21日からのリーグ戦再開へ向け、大山悠輔内野手、ハビー・ゲラ投手が1軍に合流したが、指揮官は「不思議やなあ。不思議やと思うよ」と貯金2を持つチーム状態に言及。オールスターまでを一区切りとした上で「(普通のことが)できるかどうかよ」とテーマを設定した。

 以下、岡田監督との一問一答。

  ◇   ◇

 -ローテは西勇が金曜になりそう。

 「うん」

 -他は。

 「そんな変えへん、変えへん。あんまり勝ち星のつかんピッチャーもおるし、一つでもついたらだいぶちゃうと思うんやけどな、けっきょく先発ピッチャーは。そんな防御率も悪くないしな、ええ内容でも勝ちが付かんかったら、なんか先発というのはスッキリせんもんでな。まあ、そのへんとかいろんな兼ね合いやろうなあ」

 -村上も一つ勝てれば。

 「うん。でもなあ、弱いところの(相手)ピッチャーで一つ勝たすというのもあるかもしれんけど、もうそんなピッチャーで育てるあれじゃないからな。やっぱりエース級というか、相手もええピッチャーの時に投げ勝ってな。そこから白星を積み重ねるというか、そういうピッチャーだと思うよ。そんなん簡単に、ピッチャー見て勝てるところもあるよ、はっきり言って。そういうところに当てる選手じゃないやんか、はっきり言うて」

 -去年のMVP。

 「そらそうやん、もう。まだまだ去年は1年目なわけやから。なあ、ずっとまだやらなあかんわけやからな」

 -昨年はこのタイミングでカード頭を外して後ろに回したが、もう立場が違う。

 「そら違うよ、立場が。やっぱり1年間やりきったわけやからな」

 -ビーズリーは飛ばす。

 「飛べへん。もう空いてるから、あんなん飛んでるんとちゃう。大竹にしても飛んでないよ、日にちが空くから抹消しただけで」

 -土曜は。

 「土曜日、伊藤よ。そんな、右3人投げさせへん」

 -大山は絞ったようにみえた。

 「おお、ちょっとなあ。前よりよかったよ」

 -キレという部分で変化を。

 「そら、感じるけど、もうゲームやんか」

 -1軍に上げたということは待ったなし。

 「ゲームでどんだけ結果が出るかいうことやんか」

 -打順は。

 「決めてない。ぜんぜん決めてない」

 -明日からリーグ戦が再開し、オールスターまで。

 「まずそやなあ。そこまでやなあ。どんぐらいな、自分の姿を取り戻せるかやろな。みんながな」

 -自分の役割をもう一度意識する。

 「役割はわかってると思うよ。それは」

 -それを思い出す。

 「できるか、できんかやからな」

 -オールスターまでの戦いで大事になってくる。

 「大事ていうか、それはずうっと、大事はみんな大事やけど。1試合、1試合。今までが悪すぎた分なあ。みんな、どんだけな、仕切り直しというか、そこで修正できるかいうことやんか」

 -この2日間がいい方に向かえば。

 「いやいや、みんな、そのためにやってるんやから。そんなん。だから、継続してやれいうんやったら簡単やけど。なあ。今まで通りやったら、アカンわけやんか」

 -前半戦のラストスパート。

 「別にラストスパートはせえへんよ。普通にできるかどうかやんか。今からラストスパートなんかかけへんよ。そんなん」

 -普通のことを普通にやってくれたら。

 「いやいや、普通にできるかどうかやん。やってくれたらじゃないよ、できるかどうかや。やろうとしてもでけへんかったわけやろ?今まで。やろうとしていることはみんなわかっているやんか。それができてなかったから、個人もこんな数字でいるわけやから。おーん。そこをどうするかやんか」

 -普通のことができていた去年と今年の違いは?

 「いやいや、それは普通のことができへんからやろ?ヒットを打てとか、ホームランを打てなんか、一言も言うてないで。普通の姿がないからのう。そういうのは淡泊に見えるよな。今まではもっと粘って塁に出ようという姿があったのが、今はないとか、な。そういう姿やんか、だから」

 -もう1度去年のように。

 「いや、去年のようには無理よ。言うてるやん、できすぎやって、去年は。それをまともに受け取ったらあかんっていうことやんか。出来過ぎやんか、あんなんは。勝てんってそんなに簡単に。相手も抑えにくるわけやから、ヒットもポンポン出えへんっていうの、おまえ。去年もめちゃくちゃチーム打率が良くて勝ったわけじゃないやんか。結局は。それはフォアボールにせよ、ランナーを進めるとか、次の塁に当たり前のように行くとか、そういうことをできているからいい結果が出るわけであって。そんなん、打つチームじゃないやんか。はっきり言うて。打てるチームじゃないやん、そこまで。結局、つながりとかそんなんで点取ってたわけやからな。それができなかったら点入らんわな。打てるチームじゃないんやから、誰か出てな、ランナー出てホームランとか、そういうチームじゃないわけやからな」

 -リーグ戦は2位で貯金もあってスタート。

 「不思議やなあ。不思議と思うよ」

 -ラッキーか。

 「ラッキーというか、だから言うてるやん、今年は混戦やて。そういうことやろ。キャンプで言うてた、その通りやんか。簡単にダントツに突き抜けるかいな。そんな勝負甘いもんちゃうよ」

 -2位で上を目指す方が心理的にはいいか。

 「それは相手がおるからな。相手も勝っていったら、なかなかそんな上立たれへんし。これから一つ一つ貯金積み重ねやろ。半分ちょい、半分以上あるわけやから、80くらいか。90弱ぐらいあるわけやからなあ。それにはオールスターまでにある程度、形をな、形というかみんながやることを去年に近いぐらいのな、そういう役割をできるかどうかやろな」

 -ゲラが戻ってた。最初の使い所は。

 「分かれへん分かれへん、ピッチャー一人外さなあかんやんか、まだ決めてないよ。ブルペン誰外すとか」

 -交流戦を終えて、これからのやっかいなチームは。

 「いやそれは分からへん。だってそれはお前、やっかいというか、それはやっかいは最初言ってた巨人やろ。いやいや、最初に言ってたから、言うたやんか、おーん。それはチームが変わってな、メンバーも監督も変わってのあれやったから。でもどこやなしに、だから言うやん、混戦やっていつも言うてるやろ。どこというあれじゃないよそら」

 -21日先発の西勇は今年はいい状態をキープしている。

 「今一番いいしなあ、おーん」

 -監督通算700勝まであと2勝。

 「あと2なん?700。まあ別に、別にそんなんええわ」

 -森下の姿勢は見えた。

 「いや、だから結局なあ、半信半疑でやっても良く、そんなん言うたからってすぐお前、ヒットとかホームランが出るとか、そういうんじゃない。これ継続やからな。毎日バッティング練習してな。どうこう試行錯誤して悩みながらやってたらあかんよ。これと思ったことをやればええのに。だから今日でも簡単に軽~く打っとるから水口に言うたんよ。『普通に振れ!』言うて、お前。そんなん半信半疑でやってたらようなるわけないやん。これをやろうと思ったらそれを突き通したらええだけの話やん。ええとか悪いとかの話やない。良くないんやから、あんなスイング。そういうことやろ、おーん。あのスイング10人に聞いたら10人ともええスイングて言うやつおらへんよ、はっきり言うて。なかなかな悪なったの直すのは大変よ、そら。当たり前やん。極端にやらんと。明日からのゲームのためじゃないやん、あいつが長いこと野球をするためやからさ、それをどう自分が思ってやるかやろうな。まだ半信半疑でお前、打席に立つようじゃあかんわな。打席に立ったらお前、あいつにも言うたけど来たボールを打つだけやないかと、なあ、そらお前。悩んで打てる問題じゃないやん。ふっきれて打たんと」

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